令和5年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午後Ⅰ問題 問2 ドローン映像を扱うスマートマラソン訓練システムのデータ設計
この問題は2023(R5)秋 エンベデッドシステムスペシャリスト 午後Iに出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・数式・図表参照の調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
学習ガイド
競技者の走行をデータ化して課題解決につなげるスマートマラソン訓練システムを題材に、リアルタイムOSを用いた最適設計とデータ量見積りを問う午後Ⅰの問題です。1台のドローンが撮影した1Gバイトの映像から撮影時間を逆算する計算や、2台分の映像を映像処理ユニットに保存するのに必要な容量の見積りが続き、1Mバイト=8Mビットといった換算とビット・バイトの取り違えが失点に直結します。この記事では、設問ごとに指定される四捨五入・切上げの条件を明示しながら、計算過程を省略せずにたどります。
この記事で押さえる論点
- 映像データ量と撮影時間の関係を単位換算しながら計算する
- 複数ドローンからの受信データに必要な保存容量を見積もる
- リアルタイムOSを用いた映像処理ユニットの設計意図を理解する
- 端数処理の指定(四捨五入・切上げ)を取り違えずに数値を求める
出題情報
- 出題
- 2023(R5)秋 エンベデッドシステムスペシャリスト 午後I 問2
- 配点
- 100点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
近年,様々なスポーツにおいて,競技者の状況をデータ化し,分析することで,記録更新に向けた適切な課題を定めて解決できるようになった。本問では,スマートマラソン訓練システムを題材として,要求仕様の理解力,要求仕様に基づいてリアルタイムOSを使用して最適に設計する能力,及び要求仕様の追加に対する理解力,対応力を問う。
問2では,競技者の記録更新を目的としたスマートマラソン訓練システムを題材に,要求仕様の理解,要求仕様に基づいたリアルタイムOSを使用した最適な設計,及び要求仕様の追加への理解と対応について出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
問2 スマートマラソン訓練システムに関する次の記述を読んで,設問に答えよ。
マラソンとは,42.195kmの距離を走る長距離走である。B社は,所属する陸上チームの選手が20kmの訓練コースで行う走行訓練を支援する,スマートマラソン訓練システム(以下,訓練システムという)を開発している。訓練システムは,選手の記録向上を目的に,訓練中の選手の走行状態を分析し,分析した結果を陸上チームの監督へ知らせ,必要に応じて監督が訓練中に各選手に指示を出すことができる。訓練システムの概要を図1に示す。

図の説明テキスト
スマートマラソン訓練システムの概要図。選手たちが走るコース上で、先頭ドローンと後続ドローンが飛行し「映像の撮影範囲」を破線で示している。先頭には先導車があり「データ収集装置」が搭載されている。ドローンやデータ収集装置は「5G通信網」と無線通信し、5G通信網を介して「サーバ」や「タブレット」に接続されている。左上には選手のアイコンを示す「(凡例)」がある。
訓練システムは,次の構成要素から成る。
- 選手を撮影する先頭ドローン及び後続ドローンの2台のドローン
- 先導車に搭載して選手のデータを収集,分析するデータ収集装置
- データ収集装置又はサーバに接続し,選手の映像,分析結果を把握するために監督が使用するタブレット
- 訓練終了後,データ収集装置が収集,分析した各種のデータを訓練データとして保存するサーバ
- 選手の腕に装着するスマートウォッチ(以下,ウォッチという)と,選手のトレーニングウェアに埋め込まれている走行フォームを計測するセンサー(以下,フォーム計測センサーという)
〔訓練システムの機能概要〕
訓練システムの機能概要を次に示す。
- 選手支援機能
訓練中の選手の情報を当該選手のウォッチに表示する。選手の情報には,訓練コース上の位置情報(以下,選手位置情報という),訓練コースを1km単位で区切った区間ごとの選手の順位(以下,区間順位という),区間の走行時間(以下,ペースという),あらかじめ計画したペースの目標値及びペースの目標値と実際のペースとの差異(以下,ペース差異という)がある。 - 走行中の選手のデータ収集・分析機能
選手心拍数と血中酸素濃度(以下,選手状態情報という),選手位置情報,フォーム計測センサーが計測した情報(以下,フォーム計測情報という)を収集し,それらを基に区間順位,ペース差異の算出及び走行フォームの変化の分析を行う。 - 監督支援機能
タブレットを使って,選手の区間順位,前後の選手との距離,ペースとペース差異,区間の走行フォームの変化(以下,これらをまとめて個人分析結果という),選手状態情報,選手位置情報,ドローンからの映像を表示する。さらに,指定した選手のウォッチに音声の送信を行う。
〔訓練システムの構成要素〕
訓練システムの構成要素を表1に示す。

図の説明テキスト
表1 訓練システムの構成要素
| 構成要素名 | 機能説明 |
|---|---|
| データ収集装置 | ・5G通信網でウォッチ、タブレットと接続し、データの送受信を行う。 ・5.7GHz帯の無線通信でドローンと接続し、データの送受信を行う。 ・選手の区間順位、ペース差異を算出し、走行フォームを分析する。 ・訓練終了後、サーバに訓練データを送信する。 |
| フォーム計測センサー | ・選手の腰の動きから走行フォームを計測する。 ・Bluetoothで接続するウォッチに、計測した情報を50ミリ秒ごとに送信する。 |
| ウォッチ | ・GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を内蔵する。 ・装着する選手の選手IDが付与されており、選手状態情報及び選手位置情報を計測する。 ・選手ID、選手状態情報、選手位置情報、フォーム計測情報を100ミリ秒ごとにデータ収集装置に送信する。 ・データ収集装置から受信したデータを画面に表示する。 ・Bluetoothで接続するイヤホンに音声データを送信する。 |
| ドローン | ・ドローンIDが付与されており、GNSS受信機、1台のカメラ、そのほか飛行に必要なセンサ類を内蔵する。走行中の選手の映像を前方上空から撮影する。 ・映像データは、2,000×1,000画素、1画素当たりのデータ長は24ビット、30フレーム/秒である。最大100分間分の映像データを保存できる。 ・最高飛行速度は、時速80kmであり、最大150分間飛行できる。 ・訓練開始前に、訓練開始位置から訓練終了位置までの飛行ルートをデータ収集装置から受信し、保持する。 ・自機の現在の位置情報及び飛行速度をデータ収集装置に1秒ごとに送信する。 ・データ収集装置から、5秒後に通過することを目標とする位置の情報(以下、通過目標という)と飛行速度を1秒ごとに受信して飛行する。 ・データ収集装置に、圧縮した映像データを送信する。転送速度は、5Mビット/秒である。 |

図の説明テキスト
表1 訓練システムの構成要素(続き)
| 構成要素名 | 機能説明 |
|---|---|
| タブレット | ・訓練コースの 10m 間隔の位置情報,選手数分の選手 ID(最大 20 個),ペースの目標値,ドローンのドローン ID と飛行ルートを格納したデータ(以下,これらをまとめて訓練計画という)をデータ収集装置に送信する。 ・データ収集装置が収集,分析したデータにアクセスすることができる。 ・マイクからの音声を,データ収集装置を介して指定した選手のウォッチに送信する。 |
| サーバ | ・データ収集装置から受信した訓練データを保存する。 ・タブレットからの要求に従い,保存した訓練データをタブレットに送信する。 |
〔構成要素間のメッセージ概要〕
構成要素間で送受信する主なメッセージの概要を表2に示す。

図の説明テキスト
表2 構成要素間で送受信する主なメッセージの概要
| メッセージ名 | 送信元 | 送信先 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 訓練準備 | タブレット | データ収集装置 | ・訓練計画で構成され,訓練の準備を指示する。 |
| 撮影準備 | データ収集装置 | ドローン | ・ドローン ID と飛行ルートで構成され,訓練開始位置への移動を指示する。 |
| 訓練準備完了 | データ収集装置 | タブレット | ・ドローン及びデータ収集装置の準備完了を通知する。 |
| 訓練開始 | タブレット | データ収集装置 | ・訓練の開始を指示する。 |
| 走行指示 | データ収集装置 | ウォッチ | ・指定した選手 ID をもつウォッチに走行開始を指示する。 |
| 飛行指示 | データ収集装置 | ドローン | ・ドローン ID と訓練開始時の飛行速度の初期値で構成され,飛行開始を指示する。 |
| 飛行計画 | データ収集装置 | ドローン | ・ドローン ID と通過目標及び飛行速度で構成され,飛行ルート上での飛行を指示する。 |
| ドローン情報 | ドローン | データ収集装置 | ・ドローン ID とドローンの現在の位置情報及び飛行速度で構成される。 |
| 選手情報 | ウォッチ | データ収集装置 | ・選手 ID,選手状態情報,選手位置情報及びフォーム計測情報で構成される。 |
| 個人分析 | データ収集装置 | ウォッチ タブレット |
・選手 ID,個人分析結果,選手状態情報,選手位置情報で構成される。 |
| 選手映像 | ドローン データ収集装置 |
データ収集装置 タブレット |
・ドローン ID とドローンが撮影した映像データで構成される。 |
| 音声 | タブレット データ収集装置 |
データ収集装置 ウォッチ |
・選手 ID,音声データで構成され,音声の再生を指示する。 |
| 訓練終了 | データ収集装置 | ウォッチ ドローン |
・訓練の終了を指示する。 |
〔データ収集装置の動作概要〕
(1) 訓練準備・開始
- タブレットから“訓練準備”を受信すると,ドローンに“a”を送信する。
- ドローンから“b”を受信し,ドローンが訓練開始位置に移動したことを確認すると,“c”をタブレットに送信する。なお,ドローンは,訓練開始位置に到達すると高度を保ったまま前後左右方向の移動を止めた状態(以下,ホバリングという)となる。
- タブレットから“訓練開始”を受信すると,ウォッチに“走行指示”を,ドローンに“飛行指示”をそれぞれ送信する。
(2) 訓練中,選手又は監督へ提供する情報
- “選手情報”に含まれるフォーム計測情報を基に,走行フォームの変化を選手が区間を通過するごとに分析する。また,“選手情報”に含まれる選手位置情報の変化からペースを計算し,訓練計画のペースの目標値と比較してペース差異を算出する。分析完了後,選手ごとの“個人分析”をそれぞれのウォッチに送信する。タブレットには全選手の“個人分析”を送信する。
- 訓練中にドローンから“選手映像”を受信し,映像データを保存するとともに,タブレットへ“選手映像”を送信する。
- タブレットから“音声”を受信すると,d。
(3) ドローンの飛行中の位置制御
- 先頭を走行する選手の“選手情報”から直近5秒間の走行速度の平均(以下,平均速度という)を算出し,平均速度を先頭ドローンの飛行速度とする。また,先頭の選手が平均速度で走行した場合に5秒後に到達すると推定される位置(以下,推定位置という)を算出し,推定位置から更に30m先を通過目標に設定して,飛行速度を加えた“飛行計画”を作成し,1秒ごとに先頭ドローンに送信する。ただし,訓練開始直後の5秒間はeがfので,訓練開始時の飛行速度の初期値を使用する。
- 先頭ドローンの通過目標から飛行ルート上の間隔が300mに保たれる位置を後続ドローンの通過目標とし,飛行速度を加えた“飛行計画”を作成し,後続ドローンに送信する。
- ドローンから“ドローン情報”を受信するごとに“飛行計画”と比較し,差分がある場合は,当該ドローンの通過目標及び飛行速度を補正した“飛行計画”を送信する。
- 先頭ドローンが訓練終了位置に到達すると,先頭ドローン及び後続ドローンは,その時の位置でホバリングをする。
(4) 訓練終了
- “選手情報”を基に全選手がゴール地点に到達するか,訓練開始から1時間30分が経過すると“訓練終了”をウォッチ及びドローンへ送信し,その後,サーバへ訓練データを送信する。ドローンは,“訓練終了”を受信すると撮影を完了し,あらかじめ指定された位置に着陸する。
〔データ収集装置の構成〕
データ収集装置の構成要素の概要を表3に示す。

図の説明テキスト
表3 データ収集装置の構成要素の概要
| 構成要素名 | 説明 |
|---|---|
| 制御部 | ・データ収集装置全体を制御する。 ・各ユニットとはシステムバスで接続される。 |
| フォーム分析ユニット | ・選手の走行フォームの変化を AI で分析する。フォーム分析は、1 区間分のフォーム計測情報を基に、1 選手ごとに行う。 |
| 映像処理ユニット | ・ドローンから受信した映像データをタブレットに送信する。 |
| 5.7GHz 通信ユニット | ・ドローンとの無線通信を行う。 |
| 5G 通信ユニット | ・サーバ、ウォッチ及びタブレットとの無線通信を行う。 |
〔データ収集装置の制御部のソフトウェア構造〕
データ収集装置の制御部ではリアルタイムOSを使用する。データ収集装置の制御部のタスク構造を図2に,データ収集装置の制御部のタスク処理概要を表4に示す。

図の説明テキスト
データ収集装置の制御部のタスク構造を示すブロック図。実線の矢印はメールボックスを使用したタスク間のメッセージ通信、破線の矢印はメモリへの書込みを示す。

図の説明テキスト
表4 データ収集装置の制御部のタスク処理概要
| タスク名 | 処理概要 |
|---|---|
| メイン | ・制御部全体を管理する。 ・タブレットから“訓練準備”を受信すると,訓練計画に従って,選手 ID を引数として,選手数分の選手タスクを生成・起動する。 ・タブレットから“訓練開始”を受信すると,訓練タスク及び映像通信タスクに訓練の開始を通知する。 ・訓練タスクから訓練の終了を受けると,訓練中に制御部に格納した全データをサーバに送信する。 |
| 訓練 | ・訓練を管理する。 ・メインタスクから訓練の開始を受けると,先頭ドローンタスク,後続ドローンタスク及び全ての選手タスクに訓練の開始を通知する。 ・訓練の開始を受けてから訓練の終了を通知するまで次の処理を行う。 - タブレットから“音声”を受信すると,該当する選手タスクに音声送信指示を通知する。 - 全ての選手タスクに選手分析送信指示を 1 秒ごとに通知する。 - 先頭ドローンの飛行計画を作成し,先頭ドローンタスクに 1 秒ごとに通知する。 - 後続ドローンタスクに,先頭ドローンタスクに通知した飛行計画において,gに保たれる飛行計画を 1 秒ごとに通知する。 ・全選手がゴール地点に到達するか,又は h したら,メインタスク,先頭ドローンタスク,後続ドローンタスク及び全ての選手タスクに訓練の終了を通知する。 |
| 選手 | ・1人の選手の情報を管理する。 ・起動されると,選手分析情報履歴を初期化する。選手分析情報履歴には,訓練中に受信する“選手情報”の内容と訓練中に生成する個人分析結果を格納する。 ・訓練の開始を受けると,ウォッチに“走行指示”を送信する。 ・選手分析送信指示を受けると,選手分析情報履歴の個人分析結果を確認し,未送信の個人分析結果があれば,ウォッチ及びタブレットに“個人分析”を送信する。 ・音声送信指示を受けると,ウォッチに“音声”を送信する。 ・ウォッチから“選手情報”を受信すると,次の処理を行う。 - 選手分析情報履歴に“選手情報”の内容を保存する。 - (ア)ある条件のとき,選手の区間順位,前後の選手との距離,ペース差異を算出して選手分析情報履歴に保存する。また,フォームタスクにフォーム分析指示を通知する。 ・フォームタスクから通知を受けると,通知された情報を選手分析情報履歴に保存する。 ・訓練の終了を受けると,ウォッチに“訓練終了”を送信する。 |
| フォーム | ・フォーム分析指示を受けると,受けた情報を基に選手分析情報履歴を参照し,フォーム分析に必要な情報を取得してフォーム分析ユニットに書き込む。 ・フォーム分析ユニットの分析が完了したら,フォーム分析の結果を選手タスクに通知する。 |
| 先頭ドローン | ・訓練タスクから飛行計画の通知を受けると,受けた情報と先頭ドローンから受信した情報を基に補正した“飛行計画”を生成し,先頭ドローンに送信する。 ・訓練タスクから訓練の終了の通知を受けると,先頭ドローンに“訓練終了”を送信する。 |
| 後続ドローン | ・訓練タスクから飛行計画の通知を受けると,受けた情報と後続ドローンから受信した情報を基に補正した“飛行計画”を生成し,後続ドローンに送信する。 ・訓練タスクから訓練の終了の通知を受けると,後続ドローンに“訓練終了”を送信する。 |
| 映像通信 | ・メインタスクからの指示で,映像処理ユニットに対して映像データの送信を制御する。 |
| ドローン通信 | ・5.7GHz 通信ユニットを用いてドローンと通信を行う。 |
| 5G 通信 | ・5G 通信ユニットを用いてサーバ,ウォッチ及びタブレットと通信を行う。 |
設問3 訓練システムの機能追加について答えよ。
選手の安全管理を目的として,体調不良の可能性がある選手(以下,注視選手という)の訓練中の映像を,後続ドローンでクローズアップ撮影し,警告及び注視選手に関する情報をタブレットに表示する機能を追加することにした。ここで,クローズアップ撮影とは,注視選手のうちの1人だけを接近して拡大撮影することである。
〔データ収集装置の変更点〕
データ収集装置の変更点を次に示す。
- 選手状態情報又は個人分析結果から体調不良と推測される選手を注視選手と判断する。
- 注視選手が1人の場合は,その選手をクローズアップ撮影対象(以下,クローズアップ選手という)とする。複数の注視選手が存在するときは,体調不良の度合いが最も高そうな選手をクローズアップ選手とする。
- クローズアップ撮影をするとき,クローズアップ選手を対象として先頭ドローンの通過目標と同様の方法で設定した通過目標に,飛行速度を加えた“アップ飛行計画”メッセージを新たに追加し,1秒ごとに後続ドローンに送信する。
- 注視選手が存在するときは,後続ドローンに“アップ飛行計画”メッセージを送信し,注視選手が存在しないときは, i 。
- 注視選手及びクローズアップ選手情報をタブレットに送信するメッセージを新たに追加する。
〔ドローンの変更点〕
ドローンの変更点を次に示す。
- 走行中の選手をクローズアップ撮影する機能を追加する。
- データ収集装置から“アップ飛行計画”を受信すると,走行中の選手をクローズアップ撮影する。
〔データ収集装置の制御部のタスクの変更概要〕
データ収集装置の制御部のタスクの変更概要を表5に示す。

図の説明テキスト
表5 データ収集装置の制御部のタスクの変更概要
| タスク名 | 処理概要 |
|---|---|
| 訓練 | ・訓練の開始を受けてから訓練の終了を通知するまで次の処理を行う。 - 選手タスクから注視選手検知を受けると,注視選手のリストを作成し,その中からクローズアップ選手を決定する。 - 注視選手が存在するとき,次の処理を1秒ごとに行う。 ① クローズアップ選手をクローズアップ撮影するための飛行計画を生成し,アップ撮影指示として後続ドローンタスクに通知する。 ② 注視選手及びクローズアップ選手の情報をタブレットに送信する。 - 選手タスクから注視選手解除を受けると,次の処理を行う。 ① 注視選手解除を受けた選手を注視選手のリストから削除する。 ② 注視選手のリストが空になったとき,後続ドローンタスクにアップ撮影解除を通知する。 |
| 選手 | ・ウォッチから“選手情報”を受信すると,次の処理を行う。 - 注視選手かどうかを判断する。 - 注視選手と判断したとき,訓練タスクに注視選手検知を通知する。 - 注視選手が注視選手ではなくなったと判断したとき,訓練タスクに注視選手解除を通知する。 |
| 先頭ドローン | ・(イ)先頭ドローンに送信する“飛行計画”の情報を,後続ドローンタスクにも通知する。 |
| 後続ドローン | ・訓練タスクからアップ撮影指示を受けると,訓練タスクから受けた情報,後続ドローンから受信した情報及び先頭ドローンタスクから受けた“飛行計画”の情報を基に“アップ飛行計画”を生成し,後続ドローンに送信する。 ・訓練タスクからアップ撮影解除を受けると,“アップ飛行計画”の生成を終了し,以後,訓練タスクからの通知に応じて“飛行計画”を生成して後続ドローンに送信する。 |
設問と解答・解説
設問1
訓練システムについて答えよ。
(1)
1台のドローンが撮影した 1Gバイト分の映像データの撮影時間は何秒になるか。答えは小数第2位を四捨五入して, 小数第1位まで求めよ。ここで, 1kバイト=1,000バイト, 1Mバイト=1,000kバイト, 1Gバイト=1,000Mバイトとする。
模範解答
5.6
配点 5点
解説
本問は、1台のドローンが撮影した映像データが1Gバイトに達するまでの時間を算出する問題です。
計算手順
- 要求仕様から、カメラ映像の1秒あたりのデータ量(またはビットレート)を確認します。
- データ量の単位換算を行います。問題文より、 となります。
- に相当するバイト数を1秒あたりのデータ量で割り、撮影時間を求めます。
- 求められた数値の小数第2位を四捨五入し、小数第1位までの数値()を導出します。
各選択肢の解説
- 本問は数値入力であるため選択肢はありませんが、単位換算の基準( ではなく で換算すること)を誤ると不正解となります。仕様に沿った正確な計算が必要です。
(2)
2台のドローンから受信した選手の映像データをデータ収集装置の映像処理ユニットで保存する。映像処理ユニットは, 何Gバイトのデータ容量が必要か。答えは小数第2位を切り上げて, 小数第1位まで求めよ。ここで, 1Mバイト=8Mビット, 1Gバイト=1,000Mバイトとし, 2台のドローンから受信した映像データの合計は最大3時間とする。
模範解答
6.8
配点 5点
解説
本問は、2台のドローンから最大3時間受信した映像データを保存するために必要なデータ容量を算出する問題です。
計算手順
- 1台のドローンから受信する映像データの1秒あたりのサイズを求めます。
- とし、2台分の総データ量をビットまたはバイトで算出します。
- 、 の条件に従い、算出された総データ量を 単位に変換します。
- 小数第2位を切り上げて、小数第1位までの数値()を求めます。
各選択肢の解説
- 数値入力のため選択肢はありませんが、計算途中で「2台分」の考慮漏れや、「切り上げ」の指示を見落として四捨五入してしまうと誤答になります。要求仕様を正確に数式に反映させることが重要です。
(3)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の a に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
撮影準備
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「撮影準備」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当箇所を正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
データ収集装置の動作概要における状態遷移やフェーズの名称を問う問題です。ドローンの初期状態や事前準備のフェーズに該当する 撮影準備 が正解となります。
高得点のポイント
- 本文中の記述や状態遷移図の用語と 完全に一致 して抜き出せていること。
- 文脈から初期段階のプロセス名であることを正しく読み取ること。
(4)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の b に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
ドローン情報
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「ドローン情報」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当箇所を正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
データ収集装置が処理する対象情報の名称を問う問題です。ドローンから送信されてくる情報である ドローン情報 が該当します。
高得点のポイント
- 本文中の記述と 完全に一致 して抜き出せていること。
- ドローンとの通信で扱うデータ種別を正確に特定できていること。
(5)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の c に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
訓練準備完了
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「訓練準備完了」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当箇所を正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
データ収集装置の動作において、フェーズ移行のトリガーとなる状態を問う問題です。事前の準備が完了したことを示す 訓練準備完了 が正解となります。
高得点のポイント
- 本文中の状態名と 完全に一致 していること。
(6)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の e に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
平均速度
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「平均速度」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当箇所を正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
選手の走行状況などから算出される指標を問う問題です。通信途絶時などにも利用される 平均速度 が該当します。
高得点のポイント
- 文脈に基づき、選手の位置情報などから計算される「速度」の種別を正確に特定できていること。
(7)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の f に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
算出できない
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「算出できない」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当箇所を正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
データ収集装置の動作において、特定の条件を満たさない場合の状態を問う問題です。必要情報が欠如しているため 算出できない という状態を適切に抜き出す必要があります。
高得点のポイント
- 本文の記述と 完全に一致 していること。
(8)
〔データ収集装置の動作概要〕について答えよ。本文中の d に入れる適切な内容を 35字以内で答えよ。
模範解答
指定された選手IDをもつウォッチへ“音声”を送信する
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 送信先(指定された選手IDをもつウォッチ)と送信内容(音声)の両方が正確に記述されている。
- 1点: 送信先または送信内容のいずれか一方のみが記述されている、または不十分である。
- 0点: 内容が大きく異なっている、または解答がない。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で構成されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
データ収集装置から選手に対するフィードバック手段を問う問題です。
高得点のポイント
- フィードバックの送信先として 指定された選手IDをもつウォッチ が明記されていること。
- 送信する対象が “音声” であることに言及していること。
- 35字以内という制限内で、簡潔かつ過不足のない文で構成されていること。
(9)
ドローンについて答えよ。先頭ドローンが訓練終了位置に到達した後, 先頭ドローン及び後続ドローンは, “訓練終了”を受信するまでどのような動作をするか。20字以内で答えよ。
模範解答
ホバリングで撮影を継続する。
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 「ホバリング」という動作が明記されている。
- 1点: 停止して待つなどの記述はあるが、「ホバリング」の語がない。
- 0点: 動作への言及がない。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 「撮影を継続する」という目的を含め、自然な文で記述されている。
- 1点: 文法的な不備があるか、目的の記述が不十分である。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
ドローンが訓練終了位置に到達した後、訓練終了通知を受信するまでの待機動作を問う問題です。
高得点のポイント
- ドローンがその場にとどまりつつ撮影を継続する手段として ホバリング という用語を正しく用いていること。
- 撮影を継続する という目的や動作を含んでいること。
(10)
ドローンについて答えよ。先頭ドローンは, 訓練の途中でデータ収集装置からの“飛行計画”をある一定回数連続して受信できなくても, 可能な限り飛行し続け, 撮影を継続するようにしている。そのためには, どのようにして飛行すべきか。40字以内で答えよ。
模範解答
あらかじめ保持した飛行ルートを,最後に受信した飛行速度で飛行を続ける。
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 「あらかじめ保持した飛行ルート」を飛行することが明確に記述されている。
- 1点: 飛行ルートについて言及しているが、不完全または曖昧である。
- 0点: 飛行ルートに関する言及がない。
説得力(考察)(2点)
- 2点: 「最後に受信した飛行速度」で飛行を続けることが明確に記述されている。
- 1点: 速度に関する言及はあるが、どの時点の速度か不明確であるなど不完全である。
- 0点: 速度に関する言及がない。
解説
ドローンとデータ収集装置間の通信が途絶えた場合のフェールセーフや自律飛行の仕様を問う問題です。出題趣旨にある通り、通信途絶時にどのような速度で撮影を継続すべきかを考慮する必要があります。
高得点のポイント
- あらかじめ保持した飛行ルート を飛行し続けることが明記されていること。
- 最後に受信した飛行速度 を維持することが明記されていること。
- 両者を組み合わせて、通信途絶時でも可能な限り撮影を継続するための制御方法を過不足なく説明できていること。
設問1(4)(b)は,正答率がやや低かった。ドローンが訓練の開始から終了までの飛行ルートを保持していることから,通信が一定回数途絶えた場合,選手の撮影を継続するにはどのような速度で撮影し続けるとよいのかを考慮して解答してほしい。
設問2
制御部のタスク設計について答えよ。
(1)
訓練タスクについて答えよ。訓練の開始を受けてから訓練の終了を通知するまでの間に選手タスクに通知するメッセージを表4中の字句で二つ答えよ。
模範解答
選手分析送信指示
音声送信指示
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「選手分析送信指示」と「音声送信指示」の両方が正しく抜き出されている。
- 2点: いずれか1つのみ正しく抜き出されている。
- 0点: どちらも正しく抜き出されていない。
解説
訓練タスクから選手タスクへ通知されるメッセージを問う問題です。表4のタスク設計仕様から該当するメッセージを過不足なく抜き出す必要があります。
高得点のポイント
- 選手分析送信指示 と 音声送信指示 の2つを正しく見つけ出し、正確に記述していること。
(2)
訓練タスクについて答えよ。表4中の g に入れる適切な内容を 20字以内で答えよ。
模範解答
飛行ルート上の間隔が300m
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「飛行ルート上の間隔」と「300m」という要素が正確に含まれている。
- 1点: 距離に関する言及はあるが、基準(間隔など)が曖昧である。
- 0点: 内容が不正確である、または解答がない。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
訓練タスクの動作条件について、表4の空欄を埋める問題です。ドローンの飛行や選手の走行に関する空間的・距離的な条件を問われています。
高得点のポイント
- 飛行ルート上の間隔が300m である旨を、字数制限内に過不足なく記述していること。
(3)
訓練タスクについて答えよ。表4中の h に入れる適切な内容を 25字以内で答えよ。
模範解答
訓練の開始を受けてから1時間30分が経過
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「訓練の開始を受けてから」と「1時間30分が経過」の両方の要素が含まれている。
- 1点: 経過時間には言及しているが、起点の記述が欠如しているなど不完全である。
- 0点: 時間に関する言及がない、または内容が不正確である。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
訓練タスクの動作条件について、表4の空欄を埋める問題です。こちらは時間的な経過条件が該当します。
高得点のポイント
- 訓練の開始を受けてから という起点が明確であること。
- 1時間30分が経過 したという時間条件が正確に記述されていること。
(4)
選手タスクについて答えよ。表4中の下線 (ア) のある条件とは何か。40字以内で答えよ。
模範解答
選手位置情報を参照し,選手が1区間分を走り切ったと判断したとき
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「選手位置情報の参照」と「1区間分を走り切った判断」の両方が記述されている。
- 1点: いずれか一方の要素のみ記述されている、または内容が不十分である。
- 0点: 的外れな内容である、または解答がない。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
選手タスクにおける特定の動作条件を問う問題です。選手の進捗状況を判定するための具体的なトリガーを記述する必要があります。
高得点のポイント
- 選手位置情報を参照し て判断を下すことが明記されていること。
- 選手が 1区間分を走り切った と判断したタイミングであることが示されていること。
(5)
選手タスクについて答えよ。“個人分析”として送信可能な個人分析結果の作成が完了するのは,どのタイミングか。20字以内で答えよ。
模範解答
フォーム分析の結果を受けたとき
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 「フォーム分析の結果を受けたとき」であることが明確に記述されている。
- 1点: フォーム分析に関連する記述はあるが、タイミングとして不正確である。
- 0点: 的外れな内容である。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
「個人分析」として送信可能な結果の作成が完了するタイミングを問う問題です。
高得点のポイント
- 個人分析の前提となる フォーム分析の結果を受けたとき であることが正確に記述されていること。
(6)
フォーム分析ユニットの制御は,選手タスクがフォームタスクを介して行っている。その目的を20字以内で答えよ。
模範解答
フォーム分析ユニットの資源管理
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 「フォーム分析ユニットの資源管理」または排他制御を目的としていることが明確に記述されている。
- 1点: ユニットへのアクセス管理に触れているが、「資源管理」等の専門用語が不足している、または曖昧である。
- 0点: 目的が不正確である、または解答がない。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
選手タスクがフォームタスクを介してフォーム分析ユニットを制御する目的を問う問題です。出題趣旨にもある通り、1選手ごとのAI分析機能に対する複数要求の競合を防ぐためのOSレベルの設計概念が問われています。
高得点のポイント
- 複数の選手タスクからの要求を調停するための 資源管理 や 排他制御 というキーワード・概念を含んでいること。
- 対象が フォーム分析ユニット であることを明記していること。
設問2(3)は,正答率が低かった。フォーム分析ユニットは1選手ごとにAI分析を行っていることから,複数の選手タスクの要求を処理するにはフォーム分析ユニットの排他制御が必要になることを理解して解答してほしい。
設問3
(1)
本文中の i に入れる適切な内容を15字以内で答えよ。
模範解答
“飛行計画”を送信する
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「“飛行計画”を送信する」という内容が正確に記述されている。
- 1点: 送信内容が「飛行計画」であることには触れているが、記述が不完全である。
- 0点: 内容が不正確である。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
ドローンシステムの要求仕様における、通信内容の穴埋め問題です。
高得点のポイント
- ドローンの飛行を制御するために必要な “飛行計画”を送信する という動作が過不足なく記述されていること。
(2)
先頭ドローンタスクが下線 (イ) の処理を行う目的を30字以内で答えよ。
模範解答
先頭ドローンと後続ドローンの衝突を回避するため
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「先頭ドローンと後続ドローンの衝突を回避する」という目的が過不足なく記述されている。
- 1点: 衝突回避には触れているが、対象となるドローンの関係性が不明確である。
- 0点: 的外れな目的が記述されている。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
先頭ドローンタスクが特定の処理を行う目的を問う問題です。複数台のドローンが近接して飛行する際の安全確保の観点が問われます。
高得点のポイント
- 先頭ドローンと後続ドローンの衝突を回避する ための処理であることが明確に記述されていること。
(3)
クローズアップ撮影中,後続ドローンの通過目標が前回の設定値から大きく変化した。それは,どのような場合か。20字以内で答えよ。
模範解答
クローズアップ選手が変わった場合
採点基準(配点 5点)
知識・理解度(内容)(3点)
- 3点: 「クローズアップ選手が変わった場合」であることが明確に記述されている。
- 1点: 対象が変わることに触れているが、「注視選手」と混同している、または不正確な用語を用いている。
- 0点: 内容が不正確である。
論理性(構造)(2点)
- 2点: 意味が通る自然な文で記述されている。
- 1点: 意味は通じるが、文法的にやや不自然な箇所がある。
- 0点: 文脈が破綻している。
解説
クローズアップ撮影において、後続ドローンの通過目標が大きく変化する要因を問う問題です。出題趣旨の通り、注視選手とクローズアップ選手の仕様の違いや切り替わりの条件を理解しているかが問われます。
高得点のポイント
- 撮影対象である クローズアップ選手が変わった場合 であることが正しく示されていること。
- 「注視選手」と混同せず、正確な用語を使用していること。
(4)
追加機能の動作検証を実施したところ,クローズアップ撮影が始まらないという状況が発生した。この状況を回避するために変更するタスク名を表5中のタスク名で答えよ。
模範解答
訓練タスク
採点基準(配点 5点)
正確性(内容)(5点)
- 5点: 「訓練タスク」と完全に一致している。
- 2点: 誤字・脱字等があるが、該当タスクを正しく抜き出そうとしていることが読み取れる。
- 0点: 内容が一致しない、または解答がない。
解説
追加機能の動作検証で発生した不具合を回避するため、変更を加えるべきタスク名を問う問題です。
高得点のポイント
- 全体の状態遷移や選手の状況を統括・管理している 訓練タスク を表5の中から正確に抜き出していること。
(5)
タスクの変更内容を35字以内で答えよ。
模範解答
一度決定したクローズアップ選手は,一定時間変更しない。
採点基準(配点 4点)
知識・理解度(内容)(2点)
- 2点: 「クローズアップ選手」を「変更しない」という方針が明記されている。
- 1点: 選手の変更を防ぐ意図は読み取れるが、対象(クローズアップ選手)が曖昧である。
- 0点: 変更内容として不正確である。
説得力(考察)(2点)
- 2点: 変更しない条件として「一定時間」という要素が明記されている。
- 1点: 条件に触れているが「一定時間」という制約が欠如または不明確である。
- 0点: 条件に関する言及がない。
解説
追加機能の実装後、クローズアップ選手と注視選手が切り替わる動作に伴う不具合(クローズアップ撮影が始まらない)を回避するための、具体的なタスク変更内容を問う設問です。
高得点のポイント
- クローズアップ選手を一度決定した後は、一定時間変更しない 旨が明記されていること。
- 仕様変更や機能追加が及ぼす影響を理解し、排他制御や状態の維持について具体的に言及していること。
- 35字以内で簡潔にまとまっていること。
設問3(4)は,正答率が低かった。注視選手とクローズアップ選手を混同したと思われる解答が一部見受けられた。組込みシステムの開発において,追加機能への理解と,機能追加に伴う不具合への対応は重要である。機能追加前の仕様と比較しつつ,十分に理解した上で解答してほしい。