平成27年度 宅地建物取引士資格試験 問11

権利関係借地借家法建物賃貸借の更新・終了

この問題は2015年度(H27)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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AがBとの間で、A所有の甲建物について、期間3年、賃料月額10万円と定めた賃貸借契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢4

正解の根拠

本問の正解は 4 です。

借地借家法において、建物の賃貸借が終了する場合、賃借人は賃貸人の同意を得て建物に付加した造作の買取りを賃貸人に請求することができます(造作買取請求権、同法第33条第1項)。しかし、判例(最判昭31.4.6等)によれば、賃借人の債務不履行(賃料不払など)を理由として契約が解除された場合には、この造作買取請求権を行使することはできないと解されています。したがって、賃料不払により解除された本件において、BはAに対して造作の買取りを請求することはできないため、この記述は正しいです。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(誤り)
    借地借家法第26条第1項によれば、期間の定めがある建物の賃貸借において、当事者が期間満了の1年前から6か月前までに更新拒絶等の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされます(法定更新)。ただし、更新後の契約は「期間の定めがない」賃貸借となります。したがって、「期間3年」の条件で更新されたとみなされるとする本肢は誤りです。

  • 選択肢2(誤り)
    借地借家法第27条第1項によれば、期間の定めのない建物の賃貸借において、賃貸人が解約の申入れをした場合、解約の申入れの日から6か月を経過することによって契約は終了します。したがって、「3か月後」に終了するとする本肢は誤りです。

  • 選択肢3(誤り)
    建物の賃借権は、その登記がなくても、建物の引渡しを受けることで第三者に対抗することができます(借地借家法第31条第1項)。本件では、Cは甲建物の賃貸借契約を締結していますが、引渡しを受けたという記載はありません。一方、Bはすでに甲建物の引渡しを受けています。したがって、先に対抗要件(引渡し)を備えたBが優先され、Cは甲建物の賃借権をBに対抗することはできません。よって本肢は誤りです。

  • 選択肢4(正しい)
    正解の根拠で述べたとおり、賃借人の賃料不払を理由とする契約解除の場合、賃借人Bは賃貸人Aに対して造作買取請求権を行使することはできません。本肢の記述は正しいです。