令和7年度 宅地建物取引士資格試験 問10
権利関係売買自ら売主の8種制限担保責任の特約制限・他人物売買等
この問題は2025年度(R7)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
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Aを売主、Bを買主とする甲土地の売買契約による甲土地の引渡し後に、目的物の品質に関して契約の内容に適合しない土壌汚染が見つかった場合の売主の担保の責任(以下この問において「契約不適合責任」という。)に基づく損害賠償に関する次の記述のうち、民法の規定、宅地建物取引業法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
解答・解説を読む
正解: 選択肢3
本問は、民法および宅地建物取引業法(宅建業法)における契約不適合責任(担保責任)に関する理解を問う問題です。
正解の根拠
選択肢3が誤りであり、正解となります。
売主が契約不適合の事実を売買契約締結時点で知っていて告げなかった(悪意であった)場合、民法上も宅建業法上も、期間制限の特約等によって責任を免れることは許されません。売主が宅建業者であるか否かにかかわらず、買主Bは契約不適合責任に基づく損害賠償を請求することができます。したがって「結論が異なる」とする本肢は誤りです。
各選択肢の解説
- 正しい
債権は、権利を行使することができる時から10年で消滅時効にかかります(民法第166条1項2号)。甲土地の引渡しの日から11年が経過しているため、契約不適合責任に基づく損害賠償請求権はすでに時効により消滅しています。これは売主Aが宅建業者であるか否かを問いません。 - 正しい
売主が宅建業者でない場合、「引渡しの日から3年以内」という特約は有効です。一方、売主が宅建業者である場合、宅建業法第40条により買主に不利な特約は無効となりますが、「目的物の引渡しの日から2年以上となる特約」は例外として認められています。したがって「引渡しから3年以内」とする特約はいずれの場合も有効となり、4年経過後に通知したBは損害賠償を請求できません。売主が宅建業者であるか否かにかかわらず請求できず、結論は異なりません。 - 誤り(正解)
売主Aは土壌汚染について知っていて告げていなかった(悪意)ため、通知期間の制限を主張して責任を免れることはできません。民法第566条ただし書においても、売主が悪意・重過失の場合は期間制限が適用されません。したがって、Aが宅建業者であるか否かにかかわらず、Bは損害賠償を請求でき、結論は異なりません。 - 正しい
売主Aが宅建業者の場合、「契約不適合責任を一切負わない旨の特約」は宅建業法第40条により買主に不利な特約として無効となり、民法の原則(不適合を知った時から1年以内の通知)が適用されます。Bは発見して直ちに通知しているため、請求可能です。一方、売主Aが宅建業者でない場合、このような免責特約も有効となるため、Bは請求できません。したがって、売主が宅建業者であるか否かで損害賠償を請求できるか否かの結論が異なります。