令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問25

図の論理回路において,S=1, R=1, X=0, Y=1のとき,Sを一旦0にした後,再び1に戻した。この操作を行った後のX, Yの値はどれか。

論理回路図
図の説明テキスト

入力SとR、出力XとYを持つ論理回路図。2つのNANDゲート(ANDゲートの出力側に論理否定の丸印がついた記号)が交差結合されている。入力Sと下部NANDゲートの出力が上部NANDゲートに入力され、その出力がXとなる。入力Rと上部NANDゲートの出力(X)が下部NANDゲートに入力され、その出力がYとなる。

解答・解説

正解: ウ. X=1, Y=0

提示された論理回路図は、論理積(AND)の出力が論理否定(NOT)に入力される構成であり、これは全体としてNANDゲートとして動作します。
上の経路の出力 XX と下の経路の出力 YY は、それぞれ以下の式で表されます。

  • X=NOT(S AND Y)=S⋅Y‾X = \text{NOT}(S \text{ AND } Y) = \overline{S \cdot Y}
  • Y=NOT(R AND X)=R⋅X‾Y = \text{NOT}(R \text{ AND } X) = \overline{R \cdot X}

問題文の操作手順に従って、回路の出力の変化を追います。

  1. 初期状態

    • S=1,R=1S=1, R=1 のとき、X=0,Y=1X=0, Y=1 となっています。
    • 上の経路:S=1,Y=1S=1, Y=1 より、X=1⋅1‾=0X = \overline{1 \cdot 1} = 0
    • 下の経路:R=1,X=0R=1, X=0 より、Y=1⋅0‾=1Y = \overline{1 \cdot 0} = 1
    • これらの値は矛盾なく安定しています。
  2. SS を一旦 00 にした状態

    • 入力が S=0,R=1S=0, R=1 に変化します。
    • 上の経路は S=0S=0 となるため、YY の値にかかわらず X=0⋅Y‾=1X = \overline{0 \cdot Y} = 1 に変化します。
    • XX が 11 に変化したことで、下の経路の入力は R=1,X=1R=1, X=1 となり、Y=1⋅1‾=0Y = \overline{1 \cdot 1} = 0 に変化します。
    • YY が 00 になったことで上の経路は S=0,Y=0S=0, Y=0 となり、X=0⋅0‾=1X = \overline{0 \cdot 0} = 1 のままで安定します。
    • この時点での状態は X=1,Y=0X=1, Y=0 です。
  3. SS を再び 11 に戻した状態

    • 入力が S=1,R=1S=1, R=1 に変化します。
    • 1つ前の状態(X=1,Y=0X=1, Y=0)が回路に保持されています。
    • 上の経路:S=1,Y=0S=1, Y=0 より、X=1⋅0‾=1X = \overline{1 \cdot 0} = 1 となり維持されます。
    • 下の経路:R=1,X=1R=1, X=1 より、Y=1⋅1‾=0Y = \overline{1 \cdot 1} = 0 となり維持されます。
    • したがって、状態は X=1,Y=0X=1, Y=0 のまま保持されます。

以上より、操作後の X,YX, Y の値は X=1,Y=0X=1, Y=0 となります。したがって、正解はウです。

各選択肢の解説

  • ア (X=0,Y=0X=0, Y=0): 最終的な入力 S=1,R=1S=1, R=1 において、仮に X=0X=0 であるとすると Y=1⋅0‾=1Y = \overline{1 \cdot 0} = 1 となるため、Y=0Y=0 にはならず誤りです。
  • イ (X=0,Y=1X=0, Y=1): 初期状態から SS を 00 に変化させた際の状態の反転が考慮されておらず、初期状態のままであるとしているため誤りです。
  • ウ (X=1,Y=0X=1, Y=0): 正解です。
  • エ (X=1,Y=1X=1, Y=1): 最終的な入力 S=1,R=1S=1, R=1 において、仮に X=1X=1 であるとすると Y=1⋅1‾=0Y = \overline{1 \cdot 1} = 0 となるため、Y=1Y=1 にはならず誤りです。

Spineチーム