令和4年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 データベーススペシャリスト試験 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 システム監査技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 午前 I 問題 【共通】 問24

投資効果を正味現在価値法で評価するとき,最も投資効果が大きい(又は最も損失が小さい)シナリオはどれか。ここで,期間は3年間,割引率は5%とし,各シナリオのキャッシュフローは表のとおりとする。

各シナリオのキャッシュフロー表
図の説明テキスト

単位 万円

シナリオ 投資額 回収額 1年目 回収額 2年目 回収額 3年目
A 220 40 80 120
B 220 120 80 40
C 220 80 80 80
投資をしない 0 0 0 0
解答・解説

正解: イ. B

正味現在価値法(NPV:Net Present Value)は、投資から得られる将来のキャッシュフローの現在価値の合計から、初期投資額を引いた額(正味現在価値)によって投資効果を評価する手法です。 投資判断においては、この正味現在価値が最も大きくなるシナリオが最も投資効果が高いと判断されます。 将来受け取るお金は、現在の同じ金額のお金よりも価値が低くなる(利回り分を割り引く必要がある)という考え方に基づいています。計算式は以下のようになります。 NPV=∑t=1nCFt(1+r)t−C0 NPV = \sum_{t=1}^{n} \frac{CF_t}{(1+r)^t} - C_0 (CFtCF_t: tt年目のキャッシュフロー、rr: 割引率、C0C_0: 初期投資額) 各シナリオにおける期間内のキャッシュフローの総額が等しい場合、より早い時期に大きなキャッシュフローを得られるシナリオの方が、割引率による価値の目減りを受けにくいため、現在価値(投資効果)は大きくなります。

各選択肢の解説

  • ア(A):誤り。後から利益が出るシナリオの場合、将来のキャッシュフローほど割引率の影響を強く受けて価値が大きく目減りするため、前倒しで利益が出るシナリオに比べて現在価値は小さくなります。
  • イ(B):正解。早い時期に大きなキャッシュフローが得られるシナリオであれば、割引率による価値の減少が最小限に抑えられるため、最も投資効果(正味現在価値)が大きくなります。
  • ウ(C):誤り。各年のキャッシュフローが均等なシナリオは、早い段階で大きな利益を得るシナリオ(B)と比較すると、将来分の目減りがあるため現在価値は小さくなります。
  • エ(投資をしない):誤り。投資を行わない場合の正味現在価値は0となります。投資による正味現在価値がプラスになるシナリオが存在する場合、投資を行う方が有利と判断されます。

Spineチーム