令和4年度 秋期 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 午前II 問15

1台のクライアントと1台のサーバとの間でのFTPを用いたファイル転送では,二つのコネクションを用いてデータ転送を行う。これらのコネクションの説明として,適切なものはどれか。

解答・解説

正解: イ. 二つのコネクションはデータ転送用と制御用に分かれており,データ転送中でも制御コマンドを送信することが可能である。

FTP (File Transfer Protocol) は、TCP/IPネットワークにおいてファイルを転送するためのプロトコルです。
FTPの大きな特徴は、用途に応じて2つの異なるコネクションを使い分ける点にあります。

  1. 制御用コネクション(通常ポート21番を使用)
    • ユーザー認証、ディレクトリ移動、転送モードの指定などのコマンド送受信を行います。
  2. データ転送用コネクション(通常ポート20番などを使用)
    • 実際のファイルデータやディレクトリのリスト情報を転送します。

このようにコネクションが分かれているため、データ転送中であっても、制御用コネクションを通じて中断コマンドなどを送信することが可能です。したがって、適切な説明はイとなります。

各選択肢の解説

  • ア: 誤り。FTPはデータ転送用と受領応答用に分かれているわけではありません。受領応答(ACK)は、下位層であるTCPプロトコル自体が行います。
  • イ: 正解。データ転送用と制御用に分かれているため、データ転送中でも制御コマンドを送ることができます。
  • ウ: 誤り。データ転送用とチェックデータ転送用には分かれていません。エラーチェックなどもTCPの機能に依存しています。
  • エ: 誤り。バイナリデータとテキストデータでコネクションを使い分けるわけではありません。転送前に制御コネクションを用いて転送モード(ASCIIモード/バイナリモード)を切り替えた上で、同じデータコネクションを用いて転送します。

Spineチーム