令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前 II 問題 問13
マルウェア感染の調査対象のPCに対して, 電源を切る前に全ての証拠保全を行いたい。ARPキャッシュを取得した後に保全すべき情報のうち, 最も優先して保全すべきものはどれか。
解答・解説
正解: ア. 調査対象のPCで動的に追加されたルーティングテーブル
デジタルフォレンジックスにおいて、インシデント発生時の証拠保全はデータの揮発性が高い順(電源断によって消失しやすい順)に行うことが原則です(RFC 3227)。
ARPキャッシュやプロセス情報、ルーティングテーブルなどのメモリ上に存在するデータは、電源を切ると消失してしまうため、HDDなどの不揮発性ストレージのデータよりも優先して保全する必要があります。
各選択肢の解説
ア(正解): 調査対象のPCで動的に追加されたルーティングテーブルは、メインメモリ上で管理されている揮発性データです。電源断により消失するため、最も優先して取得すべき情報です。
イ: HDDにあるテキストファイルは不揮発性データであり、電源を切っても消失しないため、揮発性データの保全後に取得します。
ウ: VPNサーバ内のログは対象のPCとは別の機器上に保存されているため、対象PCの電源状態の影響を受けません。
エ: PCのシステムログファイルは通常HDDなどのストレージに保存される不揮発性データであるため、ルーティングテーブルよりも保全の優先度は低くなります。