平成6年度 宅地建物取引主任者資格試験 問14
権利関係区分所有法
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 3. 建物の管理に要する経費の負担については, 規約で定めることができ, 規約の設定は, 区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってなされる。
正解の根拠
出題当時の建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)では、建物の管理に関する規約の設定、変更または廃止は、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によって行われます。
各選択肢の解説
- 選択肢1(誤り)
共用部分は、その旨の登記をしなければ第三者に対抗できないという規定はありません。むしろ、法定共用部分は登記することができず、規約共用部分であってもその旨を登記することで第三者に対抗できるとされています。 - 選択肢2(誤り)
専有部分とそれに係る敷地利用権は、原則として分離して処分することができません(分離処分の禁止)。ただし、規約に別段の定めがある場合は分離処分が可能です。選択肢の「規約に別段の定めがない限り〜分離して処分することができる」という記述は逆になっています。 - 選択肢3(出題当時は正しい)
建物の管理に要する経費の負担などは規約で定めることができます。また、規約の設定・変更・廃止は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によって行われます。 - 選択肢4(誤り)
建替え決議に賛成しなかった区分所有者は、自動的に建替えに参加しなければならないわけではありません。賛成しなかった者に対しては、建替え参加者等から区分所有権および敷地利用権を時価で売り渡すよう請求されること(売渡請求)になります。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、規約の設定は全体の区分所有者及び議決権の各4分の3以上の決議でした。令和7年法律第47号の区分所有法改正(2026年4月1日施行)により、現在は区分所有者(議決権を有しないものを除く)の過半数であって議決権の過半数を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で決議されます。これにより選択肢 3 は誤りとなり、正解はありません。