平成13年度 宅地建物取引主任者資格試験 問19
法令上の制限開発許可制度
都市計画法の開発許可に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 3. 開発許可を受けた開発区域内の土地においては, 開発工事完了の公告があるまでの間は, 原則として, 建築物を建築することができない。
正解は 3 です。
正解の根拠
都市計画法では、開発許可を受けた開発区域内の土地において、開発工事完了の公告があるまでの間は、原則として建築物を建築することが禁止されています(都市計画法第37条)。これは、未完成の造成地で建築が行われることによる危険や無秩序な開発を防ぐためです。例外的に、工事用の仮設建築物を建築する場合や、都道府県知事等が支障がないと認めて承認した場合などは建築可能ですが、原則を問う本記述は正しい内容です。
各選択肢の解説
1. 誤り
開発許可申請書には、予定建築物の用途を記載する必要がありますが、構造、設備、および予定建築価額は法定の記載事項ではありません(都市計画法第30条第1項)。したがって、本記述は誤りです。2. 誤り
開発許可の申請は、自己が所有している土地についてのみならず、他人の土地であっても、その土地の所有者等から開発行為の施行について同意を得ていれば行うことができます(都市計画法第33条第1項第14号)。したがって、「自己が所有している土地についてのみ」とする本記述は誤りです。3. 正しい
上記の「正解の根拠」で述べたとおり、開発許可を受けた開発区域内では、原則として開発工事完了の公告があるまでの間は建築物を建築することができません。したがって、本記述は正しいです。4. 誤り
出題当時は、都市計画法に基づく開発許可処分に対する取消しの訴えは、原則として開発審査会の裁決を経た後でなければ提起することができませんでした(審査請求前置主義、出題当時の都市計画法第52条、行政事件訴訟法第8条第1項但書)。例外として、裁決を経ずに提起できる場合(審査請求があった日から3ヶ月を経過しても裁決がない場合など)もありましたが、「常に直接」提起できるとする本記述は、出題当時は誤りでした。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、開発許可処分の取消しの訴えは開発審査会の裁決を経た後でなければ提起できませんでした。しかし、2016年4月1日施行の行政不服審査法と同法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律により審査請求前置が廃止されました。現在では審査請求を経ずに取消訴訟を提起できるため、選択肢 4 は例外を除き原則として正しく、正解は複数となります。