平成21年度 宅地建物取引主任者資格試験 問13

建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。

解答・解説

正解: 4. 他の区分所有者から区分所有権を譲り受け、建物の専有部分の全部を所有することとなった者は、公正証書による規約の設定を行うことができる。

正解の根拠

誤っている記述は 選択肢4 です。

建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第32条によれば、最初に建物の専有部分の全部を所有する者(分譲業者など)は、公正証書により一定の規約を設定することができます。しかし、他の区分所有者から区分所有権を譲り受けて、事後的に専有部分の全部を所有することとなった者は、この特例の対象外となります。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:正しい。
    管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければなりません(法第34条第2項)。また、招集通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して各区分所有者に発する必要がありますが、出題当時は、この期間は規約で伸縮することができました(出題当時の法第35条第1項、第5項)。

  • 選択肢2:正しい。
    法又は規約により集会において決議をすべき場合において、これに代わり書面による決議を行うためには、区分所有者全員の承諾 が必要です(法第45条第1項)。したがって、1人でも反対する者がいるときは、書面による決議をすることはできません。

  • 選択肢3:正しい。
    建替え決議を目的とする集会を招集するときは、会日より少なくとも 2月前 に、招集通知を発しなければなりません。ただし、この期間は規約で伸長すること(短縮は不可)ができます(法第35条第5項)。

  • 選択肢4:誤り。
    上記の通り、公正証書による規約の設定ができるのは「最初に建物の専有部分の全部を所有する者」に限定されており、後からすべての専有部分を譲り受けた者には認められていません。

現行法での扱い(2026年4月1日時点)

出題当時は、集会の招集通知期間は規約で短縮または伸長することができました。しかし、2026年4月1日施行の区分所有法の改正により、この期間は規約で短縮することができなくなりました(伸長のみ可能)。そのため、現行法では選択肢 1も誤りとなり、正解は複数になります。

Spineチーム