令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問題 問68

あるメーカがビールと清涼飲料水を生産する場合,表に示すように6種類の組合せ(A〜F)によって異なるコストが掛かる。このメーカの両製品の生産活動におけるスケールメリットとシナジー効果に関する記述のうち,適切なものはどれか。

表
図の説明テキスト
組合せ ビール (万本) 清涼飲料水 (万本) コスト (万円)
A 20 0 1,500
B 40 0 3,300
C 0 10 500
D 0 20 1,100
E 20 10 1,900
F 40 20 4,200
解答・解説

正解: イ. スケールメリットはないが,シナジー効果はある。

本問は、表の数値を用いてスケールメリット(規模の経済)とシナジー効果(範囲の経済)の有無を判定する問題です。

1. スケールメリット(規模の経済)の確認

スケールメリットとは、生産量を増やすことで製品1単位あたりの平均コストが低下する効果のことです。
表の数値から製品単独のコストを確認します。

  • ビールの場合
    • 組合せA(20万本):コスト1,500万円。1万本あたりのコストは 1,500÷20=751,500 \div 20 = 75 万円
    • 組合せB(40万本):コスト3,300万円。1万本あたりのコストは 3,300÷40=82.53,300 \div 40 = 82.5 万円
    • 生産量が20万本から40万本に増えると、平均コストが上がっているため、スケールメリットはありません。
  • 清涼飲料水の場合
    • 組合せC(10万本):コスト500万円。1万本あたりのコストは 500÷10=50500 \div 10 = 50 万円
    • 組合せD(20万本):コスト1,100万円。1万本あたりのコストは 1,100÷20=551,100 \div 20 = 55 万円
    • 生産量が10万本から20万本に増えると、平均コストが上がっているため、スケールメリットはありません。

以上より、スケールメリットはないことが分かります。

2. シナジー効果(範囲の経済)の確認

シナジー効果とは、複数の製品を別々に生産するよりも、同時に生産する方が全体のコストが下がる相乗効果のことです。
別々に生産した場合と、同時に生産した場合(組合せE、F)のコストを比較します。

  • 組合せE(ビール20万本、清涼飲料水10万本)
    • 別々に生産した場合(AとCの合計):1,500+500=2,0001,500 + 500 = 2,000 万円
    • 同時に生産した場合(E):1,900万円
    • 別々に生産するより同時に生産した方がコストが100万円安くなっています(1,900<2,0001,900 < 2,000)。
  • 組合せF(ビール40万本、清涼飲料水20万本)
    • 別々に生産した場合(BとDの合計):3,300+1,100=4,4003,300 + 1,100 = 4,400 万円
    • 同時に生産した場合(F):4,200万円
    • 別々に生産するより同時に生産した方がコストが200万円安くなっています(4,200<4,4004,200 < 4,400)。

以上より、シナジー効果はあることが分かります。

したがって、正解は「スケールメリットはないが,シナジー効果はある。」となります。

各選択肢の解説

  • ア: スケールメリットはなく、シナジー効果はあるため誤りです。
  • イ: 正解です。
  • ウ: スケールメリットはないため誤りです。
  • エ: シナジー効果はあるため誤りです。

Spineチーム