令和4年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午後Ⅰ 問3 オンプレミスからクラウドへの移行評価と運用プロセスの調整
マネジメントサービスマネジメントクラウド・仮想化
学習ガイド
ハードウェアの保守期限を迎えた自社販売システムについて、PaaSへの移行を検討する場面を描いた問題です。移行先とのサービスレベルや費用の比較、外部委託に伴うデータ保全やインシデント連絡手順の調整が問われます。自社のSLAと提供事業者のカタログを突き合わせて差異を洗い出し、過去の障害事例や契約終了時の要件を考慮しながら、利用部門への説明責任を果たすために必要な取り決めを本文から導きます。
この記事で押さえる論点
- オンプレミスとクラウドサービスの費用やサービスレベルを比較して移行先を判断する理由を説明できる
- クラウド環境におけるデータ消失リスクを防ぐバックアップ配置の確認点を説明できる
- サービス利用終了時における自社データの保全と返却に関する確認事項を述べられる
- クラウド事業者の障害対応時に自社の説明責任を果たすための連絡体制の調整事項を述べられる
出題情報
- 出題
- 2022(R4)春 ITサービスマネージャ 午後I 問3
- 配点
- 50点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
近年,クラウドサービスを活用したサービス運用が増えている。クラウドサービスを活用するに当たり,クラウドサービスの制約を認識し,利用者に提供するサービスのサービス目標に照らして,サービスの移行を計画する必要がある。本問では,インフラ基盤のPaaSへの移行を題材として,サービスの移行に関する要求事項の計画及び外部供給者との調整能力を問う。
問3では,オンプレミスで運用していた販売システムの更改を題材に,PaaSの利用を視野に入れたサービスの移行について出題した。全体として正答率は平均的であった。
問題本文
サービスの移行に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。
A社は,一般消費者向けの商品を製造販売している。A社の情報システム部は,現在オンプレミスで販売システムを運用している。販売システムは,社外の一般消費者及びA社営業部の営業部員に,販売サービスとして提供されている。一般消費者は,インターネットを使って販売サービスを利用し,A社商品の検索と注文を行う。営業部員は,A社社内のPCを使って販売サービスを利用し,商品の新規登録・削除及び商品の価格変更を行う。
〔サービス移行の検討〕
ハードウェアの保守期限切れに伴い,オンプレミスで運用してきた販売システムを2023年4月に更改する。更改後の販売システムは,オンプレミス,又はクラウドサービス事業者のB社が提供するPaaSのどちらかを採用し,現行販売システムのアプリケーションソフトウェア(以下,販売アプリという)を移行する。情報システム部のITサービスマネージャのC氏は,販売システムの移行先をどちらにするか比較検討し,社内の会議で提案することになった。
なお,A社では,事業構造改革に伴うシステム統廃合を2027年度末までに完遂させる予定があるので,更改後の販売システムのライフサイクルを5年間とした。
サービス移行の提案に当たって,C氏は次の方針で臨むことにした。
- 現行の販売サービスのサービスレベル目標を継続する。
- 5年間のサービス需要の見通しを考慮する。
- 候補案ごとの5年間の費用を比較し,費用を抑える。
現行の販売サービスのサービスレベル目標(抜粋)は,表1のとおりである。

図の説明テキスト
表1 現行の販売サービスのサービスレベル目標(抜粋)
| 種別 | サービスレベル項目 | サービスレベル目標 |
|---|---|---|
| サービス | サービス時間 | 24 時間 365 日(計画停止 1) を除く) |
| 可用性 | サービス稼働率 | 99.8 % 以上 |
| 保守性 | インシデント発生時のサービス回復時間 | 4 時間以内 |
| 性能 | オンライン応答時間 | 商品検索:平均 2 秒以内 |
| 商品注文:平均 5 秒以内 |
注 1) 計画停止とは、機器の保守などを行うためのサービス停止のことで、15 日前までに A 社の Web サイトを使って利用者に案内する。
〔オンプレミス案の検討〕
オンプレミスの場合,自社で新たなハードウェアを調達する。また,サービスの運用については,現行システムの要員体制で臨む。容量・能力については,性能のサービスレベル目標を達成する必要がある。そこで,営業部から入手した今後5年間のサービス需要予測に基づき,トランザクション処理量の見通しを算出したところ,表2のとおりであった。

図の説明テキスト
表2 トランザクション処理量の見通し
| 年度 1) | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 | 2027 |
|---|---|---|---|---|---|
| ピーク時間帯の1時間当たりの処理件数 | 1,200 | 1,700 | 2,200 | 2,700 | 3,200 |
注 1) A社では、4月から翌年3月までの1年間を事業年度として設定している。
C氏は,表2のトランザクション処理量でサービスレベル目標を達成するために必要な費用を算出した。現行の販売システムの費用をベースに算出したオンプレミス費用の見通しを表3に示す。なお,ハードウェアはリース契約で調達し,月額で費用が発生する。

図の説明テキスト
表3 オンプレミス費用の見通し
| 年度 | 2023 | 2024 | 2025 | 2026 | 2027 |
|---|---|---|---|---|---|
| 年間費用(百万円) | 336 | 336 | 696 | 696 | 696 |
| 一時費用(百万円) | 500 1) | - | 200 2) | - | - |
注 1) 2023年度からの販売システムの稼働に伴って発生する移行の費用
注 2) 2025年度からの販売システムの容量・能力強化に伴って発生する費用
〔PaaS案の検討〕
次に,C氏は,B社からPaaSのサービスカタログを入手し,PaaS案の検討を開始した。PaaSのサービスカタログの内容は,表4のとおりである。

図の説明テキスト
表4 PaaS のサービスカタログの内容
| 種別 | サービスレベル項目 | サービスレベル目標 1) |
|---|---|---|
| サービス可用性 | サービス時間 | 24 時間 365 日 |
| (計画停止を除く) | ||
| サービス稼働率 | 99.99% 以上 | |
| 保守性 | インシデント発生時のサービス回復時間 | 4 時間以内 |
| インシデント発生時及び解決時の連絡 | 指定された緊急連絡先にメール及び電話で連絡 | |
| データ管理 | バックアップデータ | 日次 2) |
| 解約時のデータの取扱い | (網掛けのため記載なし) |
注記 網掛け部分は設問で使用するので,記載していない。
注1) サービスレベル目標を保証するためには,トランザクション処理量に応じたサービス契約が必要となる。
注2) 過去1週間のデータを復元できるよう,PaaSを運用するデータセンタ内において日次でバックアップデータを取得している。
C氏は,表4から詳細調査が必要な内容を洗い出し,B社に質問し,場合によっては調整することとした。
(1) 販売サービスのサービスレベル目標との関連
C氏は,販売アプリをB社PaaSに移行した場合,販売サービスのサービスレベル目標が達成できるかどうかを調査した。“サービス時間”に関連した懸念事項があるので,(ア)サービス可用性について,B社に詳細を問い合わせた。また,“インシデント発生時のサービス回復時間”については,このままでは,(イ)PaaSに障害が発生したときにサービスレベル目標を達成できないおそれがあると考え,B社と調整することにした。
なお,性能に関しては,表2のトランザクション処理量の見通しに従ってサービスレベル目標が達成できるように,B社と契約することにした。
(2) データセンタ内のバックアップデータの取得方法
過去に他社で,ホスティングサービスにおける単一のハードウェア障害に起因して,バックアップデータの復元ができないというトラブルがあった。この事例では,バックアップデータの取得場所を本番データと同一の機器としていたので,バックアップデータの消失事象が発生した。C氏は,同様の事象が発生しないようにするため,本番データがあるデータセンタ内のバックアップデータの取得場所について,(ウ)B社に問い合わせることにした。
(3) 解約時のデータの取扱い
C氏は,更改後の販売システムが5年を経過した後,PaaSの利用を終了した場合にデータが消去されることを確認した。B社がデータを消去する前の取扱いについて,(エ)B社に確認すべき事項を整理し,問い合わせることにした。
C氏は,B社からの回答及び調整の結果,販売サービスのサービスレベル目標の達成に問題はないと判断し,5年間の費用を算出することとした。B社から提示されたPaaSの年間費用は表5のとおりである。なお,サービス利用に先立って,移行の費用も含めて一時費用として100百万円が必要になる。

図の説明テキスト
表5 PaaSの年間費用
| ピーク時間帯の1時間当たりの処理件数 | 1,500未満 | 1,500以上 2,000未満 | 2,000以上 2,500未満 | 2,500以上 3,000未満 | 3,000以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 年間費用(百万円) | 240 | 336 | 432 | 504 | 600 |
〔候補案の比較〕
C氏は,オンプレミス案及びPaaS案の検討から,各案の5年間の総費用を求めた結果,次のように算出された。
- オンプレミス案の5年間の総費用は a 百万円
- PaaS案の5年間の総費用は b 百万円
5年間の総費用を抑えられるのは,PaaS案の方であった。
〔インシデント管理プロセスについての検討〕
情報システム部は,PaaS案の採用を決定した。C氏は,表4のサービスレベル目標に基づき,運用担当者と販売サービスのインシデント管理のプロセスについて確認したところ,営業部へのインシデントの連絡について問題点があることが分かった。
現在,販売サービスでは,サービス利用者に影響するインシデントが発生した場合,情報システム部から営業部に対して,次のようなタイミングで連絡を行っている。
- インシデントの発生時に発生連絡を行う。
- インシデントの解決時に解決連絡を行う。
- インシデントの解決に時間が掛かる場合は,インシデントの解決に向けた進捗状況について経過連絡を行う。
インシデントの連絡については,現行の販売サービスのサービスレベル目標に決められていないが,過去にインシデント発生から解決するまで長時間を要したことを契機に,運用担当者が運用を始めたとのことであった。
PaaSに障害が発生した場合,障害の解決処理はB社が行う。PaaSの障害がサービス利用者に影響するインシデントの場合,情報システム部は営業部に対してインシデントの解決についての説明責任をもつ。そこで,C氏は,PaaSに障害が発生した場合を想定して,(オ)B社と調整することにした。
設問と解答・解説
設問1
〔PaaS案の検討〕について, (1)〜(4)に答えよ。
本文中の下線(ア)について, 確認すべき内容を40字以内で述べよ。
模範解答
B社が計画停止を実施する何日前に,B社からA社に計画停止の案内を行うか。
採点基準
- 4点: B社からA社への計画停止の案内のタイミング・日数について明確に記述している。
- 2点: 計画停止の案内に言及しているが、タイミングの重要性に関する記述が不十分。
- 0点: 上記について記述されていない。
- 3点: 「何日前に」など、期限を確認する形で自然な文脈にまとまっている。
- 0点: 文脈が不自然、または問いに対する適切な答えになっていない。
解説
正解の理由
本文の「表1 現行の販売サービスのサービスレベル目標(抜粋)」によると、計画停止は 「15日前までにA社のWebサイトを使って利用者に案内する」 とされています。
一方で、「表4 PaaS のサービスカタログの内容」では、サービス時間は「24時間365日(計画停止を除く)」となっていますが、B社からの計画停止の事前案内に関する規定は記載されていません。
A社が現行通り利用者へ15日前までに案内を行うためには、B社からA社への計画停止の案内がそれ以前に行われる必要があります。したがって、B社がA社に対して 計画停止を実施する何日前に案内を行うか を確認する必要があります。
高得点のポイント
- B社からA社への計画停止の案内のタイミングについて言及できているか
- 現行の「15日前までの案内」を遵守するための確認事項として妥当な記述となっているか
本文中の下線(イ)の “サービスレベル目標を達成できないおそれがある” と考えた理由を, 40字以内で述べよ。
模範解答
B社のPaaSが復旧した後の販売アプリの稼働確認時間が確保できないから
採点基準
- 4点: PaaS復旧後にA社側で行う作業(稼働確認など)の時間について明確に記述している。
- 2点: A社側での作業が必要なことには触れているが、具体性(稼働確認など)に欠ける。
- 0点: 上記について記述されていない。
- 3点: 4時間以内に復旧しても全体の目標達成ができない理由として論理的につながっている。
- 0点: 文脈が不自然、または問いに対する適切な答えになっていない。
解説
正解の理由
本文の「表1 現行の販売サービスのサービスレベル目標(抜粋)」によると、インシデント発生時のサービス回復時間は 「4時間以内」 とされています。
「表4 PaaS のサービスカタログの内容」でも、インシデント発生時のサービス回復時間は「4時間以内」となっていますが、これはあくまでPaaS基盤の回復時間です。
PaaSが復旧した後、A社の販売サービスを利用者に提供するためには、A社側で 販売アプリの稼働確認 などの作業を行う必要があります。もしB社の復旧作業に4時間丸々かかってしまうと、A社側での作業時間を確保できず、結果として販売サービス全体の回復時間が4時間を超えてしまうおそれがあります。
高得点のポイント
- PaaS復旧後にA社側で行う作業(稼働確認など)の時間が確保できない点に触れているか
- サービス全体の回復時間が4時間に収まらなくなる理由として論理的に記述できているか
本文中の下線(ウ)について, 同様の事象が発生しないようにするため, バックアップデータの取得場所について問い合わせることにした理由を40字以内で述べよ。
模範解答
本番データとバックアップデータが同時に利用できなくなる可能性があるから
採点基準
- 4点: 本番データとバックアップデータが同時に障害を受ける(利用できなくなる)リスクについて明確に記述している。
- 2点: 同時障害のリスクに言及しているが、本番データとバックアップデータの関係性が不明確。
- 0点: 上記について記述されていない。
- 3点: 同一の機器に取得された場合に発生する事象として論理的に説明できている。
- 0点: 文脈が不自然、または問いに対する適切な答えになっていない。
解説
正解の理由
本文の「(2) データセンタ内のバックアップデータの取得方法」に記載されているように、過去のトラブル事例では「バックアップデータの取得場所を本番データと同一の機器としていたので、バックアップデータの消失事象が発生した」とあります。
つまり、本番データとバックアップデータが同一のハードウェア上に存在すると、単一のハードウェア障害によって 双方が同時に利用できなくなる(共倒れになる) リスクがあります。
これを防ぐため、バックアップデータが本番データとは別の機器に取得されているかを確認する必要があります。
高得点のポイント
- 本番データとバックアップデータが同一機器にあることのリスクを説明できているか
- ハードウェア障害時に両方のデータが同時に利用できなくなる(共倒れになる)点に触れているか
本文中の下線(エ)について, 確認すべき事項を35字以内で述べよ。
模範解答
A社にデータが適切な形で戻されることを確認しておく。
採点基準
- 4点: A社にデータが適切な形で戻される(引き渡される)ことについて明確に記述している。
- 2点: データの返却・引渡しに言及しているが、A社に対する適切な対応である旨が弱い。
- 0点: データの完全消去など、無関係な事項を記述している。
- 3点: データ消去前の取扱い事項として自然な文脈でまとまっている。
- 0点: 文脈が不自然、または問いに対する適切な答えになっていない。
解説
正解の理由
「(3) 解約時のデータの取扱い」において、C氏は「更改後の販売システムが5年を経過した後,PaaSの利用を終了した場合にデータが消去されることを確認した」とあります。
システム利用終了時にデータがただ消去されてしまうと、A社の大切な業務データが失われてしまいます。そのため、B社がデータを消去する前の取扱いとして、A社のデータがA社へ適切な形式で返却(抽出・提供)されること を確認しなければなりません。
情報セキュリティの観点での完全消去の確認ではなく、業務継続やデータ保持の観点からのデータの引渡しについて確認する必要があります。
高得点のポイント
- データ消去前にA社へデータが戻される(引き渡される)ことに言及しているか
- データの移行や保持の観点からの取扱いについて記述できているか
設問1(1)は,正答率がやや高かった。販売サービスの計画停止を利用者に周知する必要性は,正しく理解されているようであった。設問1(2)は,正答率がやや低かった。PaaSに障害が発生して回復したときに,販売サービスが正常に利用できることを確認するなど,A社による作業時間の確保が必要なことに気付いていないようであった。設問1(4)は,正答率がやや低かった。情報セキュリティ管理の観点からデータを完全に消去することを求める誤答が多かった。データの取扱いについて解答してほしい。
設問2
〔候補案の比較〕について, (1), (2)に答えよ。
本文中の空欄 aに入る内容を, 数字で答えよ。
模範解答
3460
解説
正解の理由
オンプレミス案の5年間の総費用は、「表3 オンプレミス費用の見通し」に記載された年間費用と一時費用の合計によって算出します。
- 年間費用の合計
- 2023年度: 336百万円
- 2024年度: 336百万円
- 2025年度: 696百万円
- 2026年度: 696百万円
- 2027年度: 696百万円
- 小計: 百万円
- 一時費用の合計
- 2023年度: 500百万円
- 2025年度: 200百万円
- 小計: 百万円
- 総費用
- 百万円
したがって、5年間の総費用は 3,460 百万円となります。
本文中の空欄 bに入る内容を, 数字で答えよ。
模範解答
2212
解説
正解の理由
PaaS案の5年間の総費用は、「表2 トランザクション処理量の見通し」に基づく各年度のPaaS契約費用(表5)と、一時費用の合計によって算出します。
- 各年度の年間費用(表5より)
- 2023年度: 処理件数 1,200件(1,500未満) 240百万円
- 2024年度: 処理件数 1,700件(1,500以上 2,000未満) 336百万円
- 2025年度: 処理件数 2,200件(2,000以上 2,500未満) 432百万円
- 2026年度: 処理件数 2,700件(2,500以上 3,000未満) 504百万円
- 2027年度: 処理件数 3,200件(3,000以上) 600百万円
- 年間費用の小計: 百万円
- 一時費用
- 本文〔PaaS案の検討〕の最後に「サービス利用に先立って,移行の費用も含めて一時費用として100百万円が必要になる」と記載されています。
- 総費用
- 百万円
したがって、5年間の総費用は 2,212 百万円となります。
設問3
〔インシデント管理プロセスについての検討〕について, 本文中の下線(オ)でB社と調整すべき内容を, 30字以内で述べよ。
模範解答
PaaS障害対応状況の経過連絡に関する方法とタイミング
採点基準
- 4点: PaaS障害対応状況の「経過連絡」について明確に記述している。
- 2点: 経過連絡に言及しているが、B社が行うべき障害対応状況に関するものであることが不明確。
- 0点: 上記について記述されていない。
- 4点: 経過連絡の「方法」や「タイミング」の調整である旨が論理的に記述されている。
- 2点: 経過連絡の必要性は述べているが、調整内容(方法やタイミング)が不足している。
- 0点: 文脈が不自然、または問いに対する適切な答えになっていない。
解説
正解の理由
本文の〔インシデント管理プロセスについての検討〕によると、A社ではインシデント発生時に「発生連絡」「解決連絡」「解決に時間が掛かる場合の 経過連絡」の3つの連絡を営業部に行っています。
しかし、「表4 PaaSのサービスカタログの内容」の保守性の項目を見ると、B社から提供される連絡は「インシデント発生時及び解決時の連絡」のみであり、経過連絡 が含まれていません。
PaaSに障害が発生した場合、解決処理を行うのはB社ですが、A社から営業部への経過連絡を行うためには、B社からA社へ解決に向けた進捗状況の連絡(経過連絡)をもらう必要があります。そのため、B社に対して経過連絡の方法とタイミングについて調整する必要があります。
高得点のポイント
- B社からの「経過連絡」が必要であることに気づき、記述できているか
- 経過連絡の「方法」や「タイミング」といった具体的な調整内容に触れているか
設問3は,正答率が平均的であった。解決に時間が掛かる障害の場合,顧客とのコミュニケーション手段として経過連絡が必要で,その方法とタイミングが重要となることについては理解されているようであった。