令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午後I 問1 タクシー会社のDX推進と配車プラットフォームの提携戦略
学習ガイド
タクシー会社が実車率と顧客満足度を向上させるために、AIを用いた新しい配車サービスを導入する事例です。本問では、ビッグデータを活用したプラットフォームの機能がドライバと顧客の不満をどう解消するかが問われます。まずヒアリング結果から現状の課題を把握し、それに対する車載アプリや配車アプリの解決策を対応づけます。さらに後半では、自社単独での増車が難しいという制約の中、他社と提携してシステムを無償提供することで、プラットフォーム全体の価値を高める戦略的な狙いを読み取っていきましょう。
この記事で押さえる論点
- 実車率の向上と顧客の利便性の向上というDXの目的を説明できる
- 空車情報の共有やルート表示が、ドライバと顧客双方の課題をどう解決するかを説明できる
- AIと外部データを用いた需要予測や時間予測の精度向上の仕組みを説明できる
- 同業他社へのシステム無償提供が、自社の配車可能車両の増加と顧客獲得につながる戦略を述べられる
出題情報
- 出題
- 2021(R3)春 ITストラテジスト 午後I 問1
- 配点
- 50点満点
- 模範解答
- 公表(設問ごとに掲載)
出題趣旨・採点講評(IPA 公表)
ITストラテジストには,対象となる事業・業務環境の調査・分析を行い,情報システム戦略の実現に向けて,個別システム化構想・計画を策定し,実施結果を評価する能力が求められる。
本問では,タクシー会社のデジタルトランスフォーメーションを題材として,事業環境の変化に対応する事業の高度化を推進するために,ITを活用した新サービスの構想・計画の実行と評価・改善を行う能力を評価する。具体的には,タクシーの配車や顧客の利便性向上に関する現状と課題の分析,ITを活用した新サービスの検討,見直し課題への対応などについて,実務能力を問う。
問1では,タクシー会社におけるデジタルトランスフォーメーションについて出題した。全体として正答率は平均的で,状況設定はおおむね理解されているようであった。
ITストラテジストは,対象となる事業・業務環境を分析,評価した上で,ディジタル技術の的確な活用を判断し,事業戦略を推進する能力を高めてほしい。
問題本文
問1 タクシー会社におけるデジタルトランスフォーメーションに関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。
A社は,主に首都圏の顧客を対象としたタクシー会社で,約3,000台の車両を保有している。タクシー業界ではドライバの雇用環境を守る観点から増車が制限されており,昨今のA社の収益は横ばいとなっている。A社は,こうした事業環境の中でも収益を伸ばすために,顧客が乗車した状態(以下,実車という)で走る距離の走行距離全体に対する割合である実車率の向上,及び顧客の利便性の向上に取り組む目的で,ITを活用した新サービスを検討することにした。
〔新サービス検討の背景〕
A社の売上げの多くは,顧客が乗車していない状態(以下,空車という)で走らせて顧客を獲得する流し営業によるもので,ドライバの経験やノウハウによって,実車率にばらつきがある。そこで,A社は,現状を把握するために,顧客へのアンケート調査とドライバへのヒアリング調査を行った。
顧客へのアンケート調査では,次に示す状況に不満足を示す回答が多かった。
- 駅前などのタクシー乗り場へ行かないと,タイミングよくタクシーを拾えない。
- 目的地によっては,顧客自身が道順を指示しなければならない。
- 支払方法が限られている。
ドライバへのヒアリング調査では,次に示す回答が多かった。
- 駅前などのタクシー乗り場は,空車が集中して効率よく顧客を獲得できない。
- 目的地をカーナビゲーションシステムに登録する場合に手間が掛かり,顧客を待たせてしまう。
- 顧客が希望する決済手段に対応できず,乗車してもらえないことがある。
こうした調査結果から,A社は,ITを活用して流し営業の実車率の向上と顧客の利便性の向上を実現するデジタルトランスフォーメーション(DX)による新サービスを提供することとなった。
〔A社の新サービス〕
新サービスでは,顧客がスマートフォン(以下,スマホという)からタクシーを呼ぶことができ,多様な決済手段で乗車料金を支払うことができる。また,ドライバが車載タブレット端末から,顧客を獲得できる可能性(以下,実車確率という)の高い地域の情報を確認することができる。
A社が新サービスを提供するために構築した,ビッグデータとAIを活用できるサービスプラットフォームを図1に示す。また,サービスプラットフォームに連携するドライバ用と顧客用のアプリケーションソフトウェア(以下,アプリという)を開発した。ドライバ用の車載タブレット端末アプリ(以下,車載アプリという)では,各種ビッグデータ情報を確認でき,また,顧客がスマホから予約した注文を受け付けることができる。顧客は,スマホ向けに開発した配車マッチングサービスアプリ(以下,配車アプリという)を使って予約注文することができる。

図の説明テキスト
図は大きく左側の「サービスプラットフォーム」と、右側の「車載アプリ」「配車アプリ」から構成され、それぞれが双方向の太い矢印で接続されている。
- サービスプラットフォーム:
大きな実線枠で囲まれ、内部は上部の「ビッグデータ」と下部の「サービス群」に分かれている。
下部の「サービス群」から上部の「ビッグデータ」へ向けて上向きの太い矢印があり、その傍らに脳のアイコンとともに「AIによる情報更新」と記されている。
ビッグデータ(破線枠):
内部に4つのデータカテゴリが表形式(四角枠)で並んでいる。- 分析データ: 需要予測、最適走行ルート、乗車時間予測、目安料金予測
- 車両データ: 走行位置情報、空車情報、実車実績、注文受付情報
- 顧客データ: アカウント情報、決済方法、注文履歴、予約注文情報
- 外部データ: 地図情報、気象情報、渋滞情報、交通情報、イベント情報
サービス群(破線枠):
内部に6つの角丸四角形が配置されている。- 需要予測サービス
- 時間・料金予測サービス
- 空車検索サービス
- 位置情報提供サービス
- 予約・注文サービス
- 各種決済接続サービス
車載アプリ:
右上部に配置され、タブレット端末と車のアイコンが描かれている。サービスプラットフォーム側と双方向矢印で接続されている。配車アプリ:
右下部に配置され、スマートフォンと人物のアイコンが描かれている。サービスプラットフォーム側と双方向矢印で接続されている。
〔車載アプリとサービスプラットフォームの連携〕
サービスプラットフォーム上で行われる分析では,外部データである地図情報,気象情報,渋滞情報,交通情報,イベント情報なども取り込んだ分析が行われ,AIを活用した需要予測を行う。
需要予測サービスでは,車載アプリの地図情報に実車確率が高い場所が分かるよう色分けを表示する。また,車載アプリ上の色分けされた地図情報には,他の空車の位置情報も表示される。分析結果及び空車の位置情報はリアルタイムに更新され,ドライバは,常に最新の実車確率の高い場所を判断できる。
空車のドライバは,顧客の予約した注文情報を車載アプリで確認して,予約・注文サービスから注文を受け付ける。顧客が受付の内容を確認して注文を確定した場合は,ドライバは顧客をピックアップし,顧客に確定した注文の内容を確認した上で,車載アプリに表示される走行ルートをたどって,注文された降車地点まで運行する。
また,サービスプラットフォームには,多くの決済サービスが利用できるよう,各種決済接続サービスを提供する。これは,クレジットカードのほか,カード型電子マネー,QRコード決済,スマホ非接触決済といった決済サービスと接続できる環境を構築し,車載アプリ経由で各種決済サービスとつなぐことができる。
〔配車アプリとサービスプラットフォームの連携〕
A社が提供する配車アプリでは,顧客が乗車地点と降車地点を指定できる。顧客が乗車地点を指定しない場合は,顧客のスマホの現在地の情報が自動設定される。空車検索サービスは,顧客の乗車地点と渋滞情報などの外部データを基に,最も早く乗車地点に到着できる空車を検索して特定する。時間・料金予測サービスは,到着までの待ち時間と,降車地点までの乗車時間及び目安料金の予測を行い,配車アプリに表示する。顧客は配車アプリの表示内容を確認した上で,注文を予約することができる。さらに,AIが,蓄積されたビッグデータを用いて,予測と実績のかい離を分析するとともに,多くの外部データから抽出された特徴量の組合せを変えることで,予測の精度を向上させていく。
〔課題と対応策〕
サービスプラットフォームをリリースした後,再び顧客へアンケート調査を行った。顧客から多かった不満足な点は,地域によって空車検索サービスにおいて空車が配車アプリに表示されず,タクシーを呼べないことであった。A社は,この点について,地域によっては,配車可能な車両台数が少ないことが原因で,空車が配車アプリに表示されないと分析した。A社は,この課題を解決することで,配車アプリの利用者を増やし,A社の顧客も増やそうと考えた。
A社が単独で増車することは規制によって難しいことから,A社は,改善のための対応策として,多様な決済手段を保有していない他のタクシー会社との提携を検討した。配車が競合しないように,A社がもつ営業所から離れていてA社からの配車が行き届かず,配車アプリにA社の空車が表示されにくい地域を中心に運行しているタクシー会社と提携する。また,車載アプリを改修し,各タクシー会社の配車システムとの連携を可能にした上で,車載アプリ及びサービスプラットフォームの利用料を無償で提供して,提携先を多く確保する方針とした。提携会社が車載アプリとサービスプラットフォームを利用することによって,顧客は,配車アプリを利用しなかったとしても,これまでにないメリットを得ることができる。
A社は課題への対応を行い,新たなサービスプラットフォームによるDXを本格的に進めることになった。
設問と解答・解説
設問1
〔A社の新サービス〕について,A社が収益を伸ばすために,サービスプラットフォームを構築した目的を二つ,それぞれ10字以内で述べよ。
模範解答
実車率の向上
顧客の利便性の向上
採点基準
- 4点: 「実車率の向上」又は「顧客の利便性の向上」のどちらか一方に言及している。
- 0点: 「実車率の向上」と「顧客の利便性の向上」のどちらにも言及していない(「収益を伸ばす」やDX・新サービスの提供など)。
- 3点: 意味が通じる日本語で簡潔に構成されている。
- 0点: 文意が不明確である。
解説
【問題の本文・図表】の問題文冒頭(見出しの前)の段落に、「A社は,こうした事業環境の中でも収益を伸ばすために,顧客が乗車した状態(以下,実車という)で走る距離の走行距離全体に対する割合である実車率の向上,及び顧客の利便性の向上に取り組む目的で,ITを活用した新サービスを検討することにした。」と記載されています。
したがって、収益を伸ばすためにサービスプラットフォームを構築した目的は、「実車率の向上」と「顧客の利便性の向上」の二つであり、順不同です。
高得点のポイント
- 新サービス検討の直接的な目的として「実車率の向上」又は「顧客の利便性の向上」を挙げていること。
模範解答
実車率の向上
顧客の利便性の向上
採点基準
- 4点: 1つ目の解答とは異なるもう一方の目的(1つ目が「実車率の向上」なら「顧客の利便性の向上」、逆も同様)に言及している。
- 0点: 1つ目の解答と同じ内容、又はそれ以外に言及している。
- 3点: 意味が通じる日本語で簡潔に構成されている。
- 0点: 1つ目の解答と同じ内容であるか、文意が不明確である。
解説
【問題の本文・図表】の問題文冒頭(見出しの前)の段落に、「A社は,こうした事業環境の中でも収益を伸ばすために,顧客が乗車した状態(以下,実車という)で走る距離の走行距離全体に対する割合である実車率の向上,及び顧客の利便性の向上に取り組む目的で,ITを活用した新サービスを検討することにした。」と記載されています。
したがって、収益を伸ばすためにサービスプラットフォームを構築した目的は、「実車率の向上」と「顧客の利便性の向上」の二つであり、順不同です。
高得点のポイント
- 新サービス検討の直接的な目的として、1つ目の解答とは異なるもう一方の目的を挙げていること。
設問2
〔車載アプリとサービスプラットフォームの連携〕について,(1),(2)に答えよ。
車載アプリに,他の空車の位置情報をリアルタイムで表示する理由は何か。40字以内で述べよ。
模範解答
空車が集中していない場所に移動することによって,実車率を向上させたいから
採点基準
- 4点: 空車が集中していない場所への移動と、実車率の向上の両方に言及できている。
- 2点: どちらか一方のみの言及に留まる。
- 0点: 見当違いの内容である。
- 3点: 行動と目的の因果関係が論理的かつ自然な日本語で表現されている。
- 0点: 文章の繋がりが不自然、または論理構成に飛躍がある。
解説
【問題の本文・図表】の「〔新サービス検討の背景〕」におけるドライバへのヒアリング調査では、「駅前などのタクシー乗り場は,空車が集中して効率よく顧客を獲得できない。」という課題が挙げられています。
また、「〔車載アプリとサービスプラットフォームの連携〕」には、「車載アプリ上の色分けされた地図情報には,他の空車の位置情報も表示される。分析結果及び空車の位置情報はリアルタイムに更新され,ドライバは,常に最新の実車確率の高い場所を判断できる。」とあります。
これらから、他の空車位置をリアルタイムに表示する目的は、空車が集中している場所を避けて(あるいは集中していない場所に移動して)効率よく顧客を獲得し、最終的に「実車率」を向上させるためであるとわかります。
高得点のポイント
- 他の空車が集中している場所を避ける、または集中していない場所に移動するという行動に言及していること。
- その結果として、効率的な顧客獲得や「実車率の向上」を目的としていることが論理的に結びついていること。
車載アプリに,走行ルートが表示されることによって,どのような顧客の不満足を解決できるのか。30字以内で述べよ。
模範解答
目的地までの道順をドライバに指示しなければならない不満足
採点基準
- 4点: 顧客が目的地までの道順をドライバに指示する手間に言及できている。
- 0点: 道順の指示に関する言及がない、あるいは意味が異なる。
- 3点: 不満足の内容として自然な日本語でまとまっている。
- 0点: 文脈として不満足の内容になっていない、または文意が不明確である。
解説
【問題の本文・図表】の「〔新サービス検討の背景〕」における顧客へのアンケート調査では、「目的地によっては,顧客自身が道順を指示しなければならない。」という不満足を示す回答が挙げられています。
一方、「〔車載アプリとサービスプラットフォームの連携〕」には、「車載アプリに表示される走行ルートをたどって,注文された降車地点まで運行する。」とあります。
したがって、車載アプリに走行ルートが表示されることによって解決されるのは、顧客自身がドライバに対して目的地までの道順を指示しなければならない、という不満です。
高得点のポイント
- 顧客が道順を指示しなければならないという不満の解消に言及していること。
- 解答が「〜不満足」などの形で、不満の内容として自然な文末で結ばれていること。
設問3
〔配車アプリとサービスプラットフォームの連携〕について,A社は,AIが多くの外部データを活用することで,どのような改善を期待できると考えたか。30字以内で述べよ。
模範解答
待ち時間,乗車時間及び目安料金の予測の精度が向上する。
採点基準
- 5点: 待ち時間、乗車時間、目安料金の予測精度向上に言及できている。
- 2点: 「需要予測の精度向上」など、異なる対象の予測精度向上に言及している。
- 0点: 予測精度の向上に言及できていない。
- 3点: 改善される内容が自然な日本語で的確にまとまっている。
- 0点: 文意が不明確である。
解説
【問題の本文・図表】の「〔配車アプリとサービスプラットフォームの連携〕」には、「時間・料金予測サービスは,到着までの待ち時間と,降車地点までの乗車時間及び目安料金の予測を行い,配車アプリに表示する。」と記載されています。さらに同じ段落で、「AIが,蓄積されたビッグデータを用いて,予測と実績のかい離を分析するとともに,多くの外部データから抽出された特徴量の組合せを変えることで,予測の精度を向上させていく。」と述べられています。
したがって、AIが外部データを活用することで期待される改善は、単なる需要予測の精度向上ではなく、「時間・料金予測サービス」が提供する「待ち時間」「乗車時間」および「目安料金」の予測精度の向上です。
高得点のポイント
- 「予測の精度が向上する」ことに言及していること。
- 何の予測精度かについて、「需要予測」ではなく「待ち時間」「乗車時間」「目安料金」の要素を含めていること。
設問3は,正答率がやや低く,“需要予測の精度を向上させる”という解答が見受けられた。ここでは,時間・料金予測サービスで提供される待ち時間,乗車時間及び目安料金に関する予測の精度が向上することに気付いてほしい。
設問4
〔課題と対応策〕について,(1),(2)に答えよ。
A社が,車載アプリとサービスプラットフォームの利用料を無償で提供して,提携先を多く確保しようと考えた具体的な狙いは何か。35字以内で述べよ。
模範解答
配車可能な車両を増やし,配車アプリの利用者とA社の顧客を増やす狙い
採点基準
- 4点: 配車可能な車両を増やすことと、アプリ利用者や顧客を増やすことの両方に言及できている。
- 2点: 「配車アプリの利用者を増やす」といった最終目的のみに留まり、配車可能車両を増やすことに言及していない。
- 0点: 狙いを適切に捉えていない。
- 3点: 手段と目的の繋がりが論理的で自然な日本語で表現されている。
- 0点: 文意の繋がりが不自然である。
解説
【問題の本文・図表】の「〔課題と対応策〕」において、リリース後の顧客アンケートから「地域によっては,配車可能な車両台数が少ないことが原因で,空車が配車アプリに表示されない」という課題が判明しました。A社は「この課題を解決することで,配車アプリの利用者を増やし,A社の顧客も増やそう」と考えました。
そのための対応策として、提携先を多く確保するために「車載アプリ及びサービスプラットフォームの利用料を無償で提供」することとしました。
つまり、無償提供によって提携先を確保する直接的な狙いは、自社だけでは難しい「配車可能な車両」を増やして空車が表示されない課題を解決し、結果として配車アプリの利用者とA社の顧客を増やすことにあります。
高得点のポイント
- 課題解決の直接的な手段である「配車可能な車両を増やす」ことに言及していること。
- その結果としての最終目標である「配車アプリの利用者(やA社の顧客)を増やす」ことに繋げて論理的に記述していること。
提携会社の顧客が配車アプリを利用しなくても,顧客が提携会社に期待できるメリットは何か。30字以内で述べよ。
模範解答
顧客が,多様な決済手段から支払方法を選択できること
採点基準
- 4点: 多様な決済手段から支払方法を選択できることに言及できている。
- 0点: 決済に関する言及がない、あるいは見当違いの内容である。
- 3点: 顧客のメリットとして自然な日本語でまとまっている。
- 0点: 文意が不明確である。
解説
【問題の本文・図表】の「〔新サービス検討の背景〕」において、顧客アンケートの不満として「支払方法が限られている。」ことが挙げられています。
「〔課題と対応策〕」では、提携先として「多様な決済手段を保有していない他のタクシー会社」を選定していることが分かります。
一方、「〔車載アプリとサービスプラットフォームの連携〕」には、「各種決済接続サービス」により「クレジットカードのほか,カード型電子マネー,QRコード決済,スマホ非接触決済といった決済サービスと接続できる環境を構築し,車載アプリ経由で各種決済サービスとつなぐことができる」と記載されています。
したがって、提携会社のタクシーに直接乗車した(配車アプリを利用しなかった)場合でも、車載アプリとプラットフォームを通じて「多様な決済手段から支払方法を選択できる」というメリットが期待できます。
高得点のポイント
- プラットフォームの機能である「多様な決済手段」が利用できることに言及していること。
- 顧客が「決済手段(支払方法)を選択できる」というメリットの形で記述していること。
設問4(1)では,“配車アプリの利用者を増やす狙い”という解答が散見された。配車アプリの利用者を増やす背景として,タクシーを呼べないという顧客の不満を解消するために,配車可能な車両を増やす必要がある点まで理解してほしい。