平成元年度宅地建物取引主任者資格試験 問13
権利関係借地借家法建物賃貸借の更新・終了
この問題は1989年度(H1)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。
本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。
Aは, その所有する建物をBに賃貸した。この場合, 借家法の規定によれば, 次の記述のうち誤っているものはどれか。
解答・解説を読む
正解: 選択肢2
本問は、借地借家法における建物の賃貸借(借家権)に関する基本的な知識を問う問題です。借地権には存在するが借家権には存在しない制度を正確に把握しておくことが重要です。
各選択肢の解説
選択肢1:正しい
建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対してその効力を生じます(借地借家法第31条第1項)。したがって、所有権移転登記の前に引渡しを受けているBは、新所有者Cに対して賃借権を対抗することができます。選択肢2:誤っている(正解)
賃借人が賃借物を転貸するには、賃貸人の承諾が必要です(民法第612条第1項)。借地権(建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権)の譲渡等においては、賃貸人が承諾しないときに裁判所が代わって許可を与える制度(借地権設定者の承諾に代わる許可)が定められています(借地借家法第19条第1項)。しかし、建物の賃貸借(借家権)においては、このような承諾に代わる許可の裁判の制度は設けられていません。したがって、Bは裁判所に対して許可の裁判を申し立てることはできません。選択肢3:正しい
建物の賃貸人が賃貸借契約の更新拒絶または解約の申入れをするには、建物の賃貸人および賃借人が建物を必要とする事情などを考慮した正当の事由が必要です(借地借家法第28条)。正当の事由がなければ、更新を拒むことはできません。選択肢4:正しい
建物の賃貸借について期間の定めがある場合、当事者が期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知等を行わなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなされます(法定更新、借地借家法第26条第1項)。