宅建 平成2年度 試験 問14
権利関係区分所有法
建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「区分所有法」という。) に関する次の記述のうち, 正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 1. 区分所有法第3条に規定する団体(管理組合) は, 区分所有者が30人以上であるとき, 所定の手続きを経て法人となることができるが, その際監事を置かなければならない。
正解の根拠
区分所有法において、管理組合が法人化して管理組合法人となる場合、役員として理事及び監事を置かなければなりません(区分所有法第49条)。したがって、監事を置かなければならないとする本記述は正しい内容となります。
(※なお、現行法では区分所有者の人数に関わらず法人化が可能ですが、本問の「30人以上」という記述は旧法の要件を反映した出題当時のものです。)
各選択肢の解説
- 選択肢1(正解): 上記の通り、管理組合法人には監事の設置が義務付けられています。
- 選択肢2(誤り): 規約は原則として集会の決議(各4分の3以上の多数)で設定しますが、最初に建物の専有部分の全部を所有する者(分譲業者など)は、規約共用部分の定めなど一定の事項について、公正証書によって単独で規約を設定することができます(区分所有法第32条)。
- 選択肢3(誤り): 区分所有法は、区分所有者間の関係だけでなく、専有部分を賃借している者などの占有者の権利及び義務についても規定しています。例えば、建物の保存に有害な行為の禁止(第6条第3項)や、利害関係を有する集会における意見陳述権(第44条)などが定められています。
- 選択肢4(誤り): 共用部分の重大な変更(改良を目的とし、かつ、著しく多額の費用を要しないものを除く)は、原則として区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による決議が必要ですが、このうち区分所有者の定数については、規約で過半数まで減ずることができます(区分所有法第17条第2項)。なお、議決権の定数は規約でも減じることはできません。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
出題当時は、管理組合が法人となるための要件として、区分所有者が30人以上であることが規定されていました。しかし、2003年6月1日施行の区分所有法の改正により、この「30人以上」の要件は撤廃されました。そのため、現行法では選択肢 1は誤りとなります。他の選択肢も誤りであるため、現在、この問題に正解はありません。