平成27年度 宅地建物取引士資格試験 問27
宅建業法免許制度
宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
解答・解説
正解: 4. H社の取締役Iが、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団員に該当することが判明し、宅地建物取引業法第66条第1項第3号の規定に該当することにより、H社の免許は取り消された。その後、Iは退任したが、当該取消しの日から5年を経過しなければ、H社は免許を受けることができない。
本問は、宅地建物取引業法における免許の基準(欠格要件)に関する理解を問う問題です。
正解は4です。
正解の根拠
法人の役員が暴力団員等に該当することは免許の欠格要件であり、これに該当した場合、法人の免許は取り消されます(宅建業法第66条第1項第3号)。しかし、この事由による免許取消しは、「不正の手段による免許取得」や「業務停止処分違反」などの悪質な事由による取消し(同条第1項第8号・第9号等)とは異なり、取消処分を受けたこと自体が5年間の欠格要件となるわけではありません。
法人は、欠格要件に該当する役員(暴力団員等)がいる間は免許を受けられませんが、該当する役員Iが退任すれば欠格事由が解消されるため、5年の経過を待たずにH社は再び免許を受けることができます。したがって、選択肢4は誤りとなります。
各選択肢の解説
1. 正しい
不正の手段による免許取得等を理由とする免許取消処分の聴聞の期日等の公示日から処分をする日までの間に法人が合併により消滅した場合(合併に相当の理由がある場合を除く)、その公示日の前60日以内に当該法人の役員であった者は、当該消滅の日から5年を経過しなければ免許を受けることができません。Bは公示日の50日前に退任しているため、この要件に該当します。2. 正しい
威力業務妨害罪による懲役刑(禁錮以上の刑)に処せられ、執行猶予期間中である者は欠格要件に該当し、免許を受けることができません。また、法人の政令で定める使用人が欠格要件に該当する場合、その法人も免許を受けることができません。したがって、Dの執行猶予期間が満了していなければ、E社は免許を受けることができません。3. 正しい
営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者については、その法定代理人が欠格要件に該当する場合、当該未成年者は免許を受けることができません。背任罪により罰金刑に処せられた場合、その刑の執行が終わった日等から5年間は欠格要件に該当します。したがって、法定代理人Gの刑の執行が完了してから5年を経過していなければ、未成年者Fは免許を受けることができません。4. 誤り
「正解の根拠」で述べた通り、暴力団員等に該当する役員Iが退任し欠格事由が解消されれば、取消しの日から5年を経過していなくても、H社は免許を受けることができます。