令和6年度 管理業務主任者試験 問17

コンクリートの中性化に関する次の文章の(A)から(C)までに入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。

中性化は、大気中の(A)がコンクリートに侵入し、コンクリートのアルカリ性が徐々に(B)していく現象である。この中性化深さの進行は、時間の(C)に比例して進行し、鉄筋に到達することによって鉄筋の発錆(はっせい)の危険が増大するとされている。

解答・解説

正解: 4. (A)二酸化炭素 (B)低下 (C)平方根

正解は 4 です。

解説

コンクリートの中性化とは、本来強いアルカリ性(pH 12〜13\text{pH}\ 12〜13程度)であるコンクリートが、大気中の酸性物質と反応してアルカリ性を失っていく現象です。通常、コンクリート内部の鉄筋は、強いアルカリ環境下にあることで表面に不動態被膜が形成され、腐食(発錆)から守られています。しかし、中性化が鉄筋の位置まで進行すると、不動態被膜が破壊され、水分と酸素の供給によって鉄筋が錆びやすくなります。

各空欄に入る語句は以下のとおりです。

  • (A)二酸化炭素
    大気中の二酸化炭素(炭酸ガス、CO2\text{CO}_2)がコンクリートの表面から内部へ侵入し、セメントの水和生成物である水酸化カルシウム(Ca(OH)2\text{Ca(OH)}_2)と反応して炭酸カルシウム(CaCO3\text{CaCO}_3)を生成します(炭酸化反応)。
  • (B)低下
    上記の反応によって水酸化カルシウムが消費されるため、コンクリートのアルカリ性が徐々に失われ、pH\text{pH}が低下していきます。
  • (C)平方根
    コンクリートの中性化深さ CC は、経過時間 tt の平方根に比例して進行することが知られています(t\sqrt{t} 則:C=AtC = A\sqrt{t}、AA は中性化速度係数)。これは、二酸化炭素がすでに中性化した層を拡散して内部へ到達するため、中性化が進んでその層が厚くなるほど二酸化炭素が届きにくくなり、進行が徐々に遅くなるためです。

各選択肢の解説

  • 1:(A)が「酸素」、(B)が「上昇」となっている点が誤りです。酸素は鉄筋の発錆には関与しますが、中性化の直接の原因は大気中の二酸化炭素であり、中性化によってアルカリ性は低下します。
  • 2:(A)が「酸素」、(C)が「2乗」となっている点が誤りです。中性化の原因は二酸化炭素であり、進行深さは時間の平方根に比例します。
  • 3:(B)が「上昇」、(C)が「2乗」となっている点が誤りです。中性化によってアルカリ性は低下し、進行深さは時間の平方根に比例します。
  • 4:すべての語句が正しく組み合わされており、正解です。