平成15年度 宅地建物取引主任者資格試験 問9

権利関係契約の成立・解除

この問題は2003年度(H15)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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同時履行の関係に関する次の記述のうち, 民法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢3

正解は 3 です。

本問は、民法上の 同時履行の抗弁権(民法第533条等)に関する知識を問う問題です。同時履行の関係にある場合、相手方が債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができます。

各選択肢の解説

  • 1: 正しい
    売買契約は双務契約であり、当事者双方が互いに対価的意味を有する債務を負います。したがって、動産・不動産を問わず、目的物引渡債務代金支払債務は同時履行の関係に立ちます(民法第533条)。

  • 2: 正しい
    請負契約において、報酬は仕事の目的物の引渡しと同時に支払わなければならないと規定されています(民法第633条)。したがって、目的物の引渡しを要する請負契約における目的物引渡債務報酬支払債務は同時履行の関係に立ちます。

  • 3: 誤り(正解)
    判例によれば、被担保債権の弁済と抵当権設定登記の抹消登記手続は、同時履行の関係には立ちません。被担保債権の消滅によって抵当権は附従性により消滅するため、まず債務者が貸金債務の弁済(先履行)を行う必要があります(最判昭44.1.16)。

  • 4: 正しい
    契約が無効・取消しとなった場合、当事者双方は原状回復義務を負います。判例(現在は民法第121条の2第1項、第533条等の規定による)により、詐欺による取消しなどの無効・取消しに伴う当事者双方の原状回復義務は、公平の観点から同時履行の関係に立ちます。