平成15年度 宅地建物取引主任者資格試験 問8

権利関係債権総論

この問題は2003年度(H15)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

本ページの問題文・選択肢は、原本の体裁を Web 表示用に正規化しています(改行・記号・表組みの調整)。設問の趣旨および正解に影響する変更は加えていません。

Aは, Bに対して貸付金債権を有しており, Aはこの貸付金債権をCに対して譲渡した。この場合, 民法の規定及び判例によれば, 次の記述のうち誤っているものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢4

問題は「誤っているもの」を選ぶため、正解は 選択肢4 です。

債権譲渡 における第三者に対する対抗要件についての理解を問う問題です。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(正しい)

譲渡制限特約(譲渡禁止特約)が付いている債権譲渡において、譲受人がその特約の存在について過失なく知らない(善意無過失である)場合、債務者は譲受人に対して債権譲渡の無効を主張すること(または履行を拒むこと)はできません(民法466条)。

  • 選択肢2(正しい)

債権譲渡を債務者や第三者に対抗するための通知は、譲渡人(A) から行わなければなりません。譲受人(C)が自ら通知したとしても、対抗要件を備えることはできません(民法467条1項)。

  • 選択肢3(正しい)

確定日付のない証書による通知を受けた譲受人(C)と、確定日付のある証書による通知を受けた譲受人(D)とでは、確定日付のある証書 を備えたDが常に優先します。この場合、通知の到達の先後には左右されません。

  • 選択肢4(誤り)

確定日付のある証書による通知が競合した場合、譲受人間の優劣は、証書に記載された日付(10月9日と10月10日)の先後ではなく、通知が債務者(B)に到達した日時の先後 によって決まります。

したがって「到達の先後にかかわらず、EがCに優先して権利を行使することができる」とする記述は誤りであり、本問の正解となります。