平成14年度 宅地建物取引主任者資格試験 問7

権利関係債権総論

この問題は2002年度(H14)に出題されたものです。出題時点の法令・制度に基づく内容のため、現行の内容と一致しない場合があります。

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AB間の土地売買契約中の履行遅滞の賠償額の予定の条項によって, AがBに対して, 損害賠償請求をする場合に関する次の記述のうち, 民法の規定及び判例によれば, 誤っているものはどれか。

解答・解説を読む

正解: 選択肢3

本問は、損害賠償額の予定に関する民法の規定および判例の理解を問う問題です。
正解は、誤っている記述である選択肢3です。

正解の根拠

損害賠償額の予定が合意された場合でも、その額が著しく過大であり、暴利行為として公序良俗(民法第90条)に違反すると認められる場合には、その超過部分について無効となります。したがって、裁判所は公序良俗違反を理由として賠償額を減額することができます。よって、「減額をすることができない」とする選択肢3は誤りとなります。

各選択肢の解説

  • 1. 正しい
    損害賠償額の予定は、損害の発生や額の立証を不要にするものですが、債務不履行に基づく損害賠償請求自体を成立させるためには、債務者に帰責事由(故意または過失)があることが必要です(民法第415条)。したがって、債務者Bが自己に帰責事由がないことを主張・立証すれば、損害賠償責任を免れます。

  • 2. 正しい
    判例により、損害賠償額の予定がある場合であっても、債権者Aに過失があったときには、裁判所は損害額の算定において過失相殺(民法第418条)を考慮(斟酌)することができるとされています。

  • 3. 誤り(正解)
    前述の通り、賠償額の予定が公序良俗に違反するような過大なものである場合、裁判所は公序良俗違反を理由に一部を無効とし、事実上賠償額の減額を行うことができます。

  • 4. 正しい
    損害賠償額の予定の最大の目的は、損害の立証の困難を回避することです。そのため、債権者Aは債務者Bの履行遅滞の事実を主張・立証すれば足り、実際に損害が発生したことやその損害額を主張・立証する必要はありません。