平成15年度 宅地建物取引主任者資格試験 問7

Aは, Aの所有する土地をBに売却し, Bの売買代金の支払債務についてCがAとの間で保証契約を締結した。この場合, 民法の規定によれば, 次の記述のうち誤っているものはどれか。

解答・解説

正解: 1. Cの保証債務がBとの連帯保証債務である場合, AがCに対して保証債務の履行を請求してきても, CはAに対して, まずBに請求するよう主張できる。

正解の根拠

本問は、連帯保証と通常の保証の違いに関する理解を問う問題です。
通常の保証人は債権者からの請求に対して「催告の抗弁権(まず主債務者に請求せよ)」や「検索の抗弁権(まず主債務者の財産から執行せよ)」を主張できます。しかし、連帯保証人にはこれらの抗弁権が認められていません。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(誤っている:本問の正解)
    連帯保証人Cは催告の抗弁権を有しません。したがって、債権者Aから保証債務の履行を請求された際、「まず主債務者Bに請求するよう主張」することはできず、本肢の記述は誤りとなります。

  • 選択肢2(正しい)
    通常の保証において、保証人Cは検索の抗弁権を有します。主債務者Bに弁済の資力があり、かつ、執行が容易であることを証明することによって、Aの請求を拒むことができます。

  • 選択肢3(正しい)
    ※本問は改正前の旧民法に基づく出題と考えられます。旧民法下では、連帯保証人に対する履行の請求による時効の中断は、主たる債務者に対してもその効力を生ずるとされていました(絶対効)。

  • 選択肢4(正しい)
    主たる債務者に対する履行の請求などによる時効の中断(完成猶予および更新)は、通常の保証であっても連帯保証であっても、保証人に対してその効力を生じます(民法第457条第1項)。

現行法での扱い(2026年4月1日時点)

出題当時は、連帯保証人に対する履行の請求は主たる債務者に対しても効力を生ずる(絶対効)とされていました。しかし、2020年4月1日施行の民法改正により旧法の規定が削除され、原則として効力を生じない(相対効)こととされました。これにより、選択肢 3は正しい記述から誤った記述へと変わり、現行法では正解が複数になります。

Spineチーム