平成17年度 宅地建物取引主任者資格試験 問33

宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

解答・解説

正解: 4. Aは、買主Dに対し、土地付建物の売買契約を締結する前に、営業保証金を供託した主たる事務所のもよりの供託所及びその所在地について説明するようにしなければならない。

正解は 4 です。
宅地建物取引業法において、宅地建物取引業者は契約が成立するまでの間に、相手方に対して営業保証金の供託所等について説明する義務があります。

各選択肢の解説

  • 選択肢1:誤り
    支店(従たる事務所)を新たに2つ設ける場合、営業保証金は1店舗につき500万円、合計 1,000万円 を供託する必要があります。
    有価証券で供託する場合、地方債証券の評価額は額面金額の90% となります。したがって、額面金額1,000万円の地方債証券では評価額が900万円となり、必要な1,000万円に満たないため不足します。

  • 選択肢2:誤り
    営業保証金から弁済(還付)を受ける権利を有するのは、「宅地建物取引業に関する取引により生じた債権」を有する者です。
    建物の賃貸の管理(家賃の受領等)は宅地建物取引業に該当しないため、その管理委託契約によって生じた債権は、還付の対象になりません。

  • 選択肢3:誤り
    広告の印刷代金のような債権は、宅地建物取引業者に対する単なる業務上の取引債権であり、「宅地建物取引業に関する取引により生じた債権」には該当しません。したがって、印刷業者は営業保証金から弁済を受けることはできません。

  • 選択肢4:正しい
    宅地建物取引業者は、宅地や建物の売買、交換、貸借の契約が成立するまでの間に、相手方(買主など)に対して、供託している営業保証金について「主たる事務所のもよりの供託所及びその所在地」などを説明しなければならないと規定されています。

現行法での扱い(2026年4月1日時点)

出題当時は買主に対して供託所等の説明が必要であったため、選択肢 4は正しい記述でした。しかし、2017年4月1日施行の「宅地建物取引業法の一部を改正する法律」により、買主が宅建業者である場合は説明が不要となりました。本問は買主Dが宅建業者かどうかが不明なため、選択肢 4の正誤は問題文だけでは決まらず、正解が一つに定まりません。

Spineチーム