令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53

プロジェクトのスケジュールを短縮したい。当初の計画は図1のとおりである。作業Eを作業E1, E2, E3に分けて,図2のとおりに計画を変更すると,スケジュールは全体で何日短縮できるか。

図1 当初の計画
図の説明テキスト

アローダイアグラム。下部に「図1 当初の計画」というキャプションがある。右側の凡例: 白丸がノード(作業の分岐・合流点)、実線矢印が作業を表し、矢印の上が作業名、下が所要日数。接続関係([作業名:所要日数])は次のとおり(ノード番号は説明の便宜上付与)。

  • 開始ノード →[A:5]→ ノード1
  • ノード1 →[B:8]→ ノード2
  • ノード1 →[C:7]→ ノード3
  • ノード2 →[D:7]→ ノード4
  • ノード2 →[E:9]→ ノード5
  • ノード3 →[F:5]→ ノード5
  • ノード4 →[G:7]→ 終了ノード
  • ノード5 →[H:4]→ ノード6
  • ノード6 →[I:2]→ 終了ノード
    作業Gと作業Iは同じ終了ノードに合流する。
図2 変更後の計画
図の説明テキスト

アローダイアグラム。下部に「図2 変更後の計画」というキャプションがある。右側の凡例: 丸がノード、矢印の上が作業名、下が所要日数、点線の矢印はダミー作業。接続関係([作業名:所要日数])は次のとおり。

  • 開始ノード →[A:5]→ ノード1
  • ノード1 →[B:8]→ ノード2
  • ノード1 →[C:7]→ ノード3
  • ノード2 →[D:7]→ ノード4
  • ノード4 →[G:7]→ 終了ノード
  • ノード2 →[E1:3]→ ノード5
  • ノード2 →[E2:4]→ ノード6(E1 と E2 はノード2 から並行して始まる)
  • ノード6 →[ダミー作業]→ ノード5(点線の矢印)
  • ノード5 →[E3:2]→ ノード7
  • ノード3 →[F:5]→ ノード7
  • ノード7 →[H:4]→ ノード8
  • ノード8 →[I:2]→ 終了ノード
    E3 は E1 と E2(ダミー作業経由)の両方が終わってから始まり、H は E3 と F の両方が終わってから始まる。
解答・解説

正解: ア. 1

アローダイアグラムとは

プロジェクトの各作業の順序関係を矢印で結んだ図です。並行して進められる作業を考慮し、プロジェクト全体の所要日数を把握するために用います。開始から終了までの最も所要日数が長い経路を「クリティカルパス」と呼び、この経路上の作業日数がプロジェクト全体の所要日数となります。

正解の根拠

当初の計画(図1)と変更後の計画(図2)について、各ノードに到達するまでに必要な日数(最早結合点)を順に計算し、プロジェクト全体の所要日数を求めます。合流するノードでは、前に行うすべての作業が完了しないと次の作業に進めないため、最も長い日数を採用します。ダミー作業の所要日数は 0 日として計算します。

1. 当初の計画(図1)の所要日数

  • 開始ノード:00 日目
  • ノード2:0+5=50 + 5 = 5 日目(作業A経由)
  • ノード3:5+8=135 + 8 = 13 日目(作業B経由)
  • ノード5:5+7=125 + 7 = 12 日目(作業C経由)
  • ノード4:13+7=2013 + 7 = 20 日目(作業D経由)
  • ノード6:max⁡(13+9,12+5)=max⁡(22,17)=22\max(13 + 9, 12 + 5) = \max(22, 17) = 22 日目(作業EとFが合流)
  • ノード7:22+4=2622 + 4 = 26 日目(作業H経由)
  • 終了ノード:max⁡(20+7,26+2)=max⁡(27,28)=28\max(20 + 7, 26 + 2) = \max(27, 28) = 28 日目(作業GとIが合流)

当初の計画の全体所要日数は 28 日となります。

2. 変更後の計画(図2)の所要日数

  • 開始ノード:00 日目
  • ノード1:0+5=50 + 5 = 5 日目(作業A経由)
  • ノード2:5+8=135 + 8 = 13 日目(作業B経由)
  • ノード3:5+7=125 + 7 = 12 日目(作業C経由)
  • ノード4:13+7=2013 + 7 = 20 日目(作業D経由)
  • ノード6:13+4=1713 + 4 = 17 日目(作業E2経由)
  • ノード5:max⁡(13+3,17+0)=max⁡(16,17)=17\max(13 + 3, 17 + 0) = \max(16, 17) = 17 日目(作業E1とダミー作業が合流)
  • ノード7:max⁡(17+2,12+5)=max⁡(19,17)=19\max(17 + 2, 12 + 5) = \max(19, 17) = 19 日目(作業E3とFが合流)
  • ノード8:19+4=2319 + 4 = 23 日目(作業H経由)
  • 終了ノード:max⁡(20+7,23+2)=max⁡(27,25)=27\max(20 + 7, 23 + 2) = \max(27, 25) = 27 日目(作業GとIが合流)

変更後の計画の全体所要日数は 27 日となります。

3. 短縮日数の計算
当初の計画の所要日数から変更後の計画の所要日数を引いて、短縮日数を求めます。
28日−27日=1日28\text{日} - 27\text{日} = 1\text{日}

スケジュールは全体で 1 日短縮できます。

各選択肢の解説

  • ア: 正解です。全体のスケジュールは1日短縮されます。
  • イ: 1日短縮されるため、誤りです。
  • ウ: 1日短縮されるため、誤りです。
  • エ: 1日短縮されるため、誤りです。

Spineチーム