令和3年度 管理業務主任者試験 問14

以下の貸借対照表(勘定式)は、甲管理組合の令和3年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計にかかる未完成の貸借対照表である。貸借対照表を完成させるために、表中の(A)及び(B)の科目と金額の組合せとして最も適切なものは、次の1~4のうちどれか。

一般(管理費)会計貸借対照表
図の説明テキスト

一般(管理費)会計貸借対照表
令和3年3月31日現在
(単位:円)

資産の部 科目 資産の部 金額 負債・繰越金の部 科目 負債・繰越金の部 金額
現金 100,000 未払金 200,000
普通預金 900,000 預り金 100,000
( A ) ( B )
未収入金 100,000 次期繰越剰余金 800,000
資産の部 合計 1,500,000 負債・繰越金の部 合計 1,500,000
解答・解説

正解: 1. 資産の部 A(科目:前払金、金額:400,000) / 負債・繰越金の部 B(科目:前受金、金額:400,000)

正解は 1 です。

貸借対照表(勘定式)における勘定科目の区分(資産・負債)と、貸借平均の原理(借方合計と貸方合計の一致)から、空欄(A)及び(B)の科目と金額を求めます。

1. 勘定科目の判定

選択肢にある「前払金」と「前受金」が、資産の部と負債・繰越金の部のどちらに属するかを判断します。

  • 前払金(資産の部)
    管理組合が業務委託費や保険料などを決算日(3月31日)より前に次期分として支払った場合、次期に役務の提供を受ける権利(=資産)となるため、借方の「資産の部」に計上されます。したがって、(A)の科目は前払金です。
  • 前受金(負債の部)
    組合員から次期(4月分など)の管理費等や使用料を決算日より前に受け取った場合、次期に管理サービス等を提供する義務(=負債)となるため、貸方の「負債・繰越金の部」に計上されます。したがって、(B)の科目は前受金です。

2. 金額の計算

各部の合計金額から既知の科目の金額を差し引いて、(A)と(B)の金額を算出します。

  • (A)前払金の金額
    資産の部の合計は 1,500,0001,500,000 円です。
    1,500,000−(100,000+900,000+100,000)=400,000(円)1,500,000 - (100,000 + 900,000 + 100,000) = 400,000 \text{(円)}

  • (B)前受金の金額
    負債・繰越金の部の合計は 1,500,0001,500,000 円です。
    1,500,000−(200,000+100,000+800,000)=400,000(円)1,500,000 - (200,000 + 100,000 + 800,000) = 400,000 \text{(円)}

以上より、正しい組合せは選択肢 1 となります。

各選択肢の解説

  • 1:適切
    資産の部(A)が「科目:前払金、金額:400,000」、負債・繰越金の部(B)が「科目:前受金、金額:400,000」であり、科目・金額ともに正しい組合せです。
  • 2:不適切
    勘定科目の組合せは正しいですが、金額が両方とも 600,000600,000 円となっており誤りです(正しくは 400,000400,000 円)。
  • 3:不適切
    金額は両方とも 400,000400,000 円で正しいですが、前受金は「負債の部」、前払金は「資産の部」の科目であるため、科目の配置が逆になっており誤りです。
  • 4:不適切
    科目の配置が逆であり、かつ金額(600,000600,000 円)も誤っています。