平成8年度 宅地建物取引主任者資格試験 問18
法令上の制限国土利用計画法
国土利用計画法第23条の届出(以下この問において「届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説
正解: 3. 届出をして土地の所有権を6ヵ月以内に移転する旨の売買契約を行い、所有権移転請求権を取得した者が、届出に係る事項を変更することなく当該請求権を行使して所有権を取得する場合、改めて届出を行う必要はない。
正解の根拠
国土利用計画法第23条の届出(出題当時は契約締結前の事前届出)においては、所有権移転請求権などを取得した際に適法に届出を行っていれば、届出事項に変更がない限り、その請求権を行使して本契約を締結し 所有権を取得する際 には、改めて届出を行う必要はありません。
したがって、選択肢3の記述は正しいです。
各選択肢の解説
誤り。
出題当時の23条の届出は、契約を結ぶ前に行う事前届出で、一団の土地かどうかは 当事者の一方又は双方 について判断しました。そのため、売主が一団の造成宅地を第一期・第二期に分けて分譲する場合も、それぞれの分譲面積が届出対象面積に達しなくても、売主が分譲する合計面積が届出対象面積に達するとき は届出が必要でした。「届出をする必要はない」とする本肢は誤りです。誤り。
監視区域の指定が解除されると、監視区域について都道府県の規則で定めていた小さな届出対象面積は適用されなくなりますが、通常の届出対象面積以上の土地売買等の契約を行う場合には、引き続き 23条の届出(事前届出) を行う必要があります。「一切届出を行う必要はない」とする本肢は誤りです。正しい。
前述の通り、所有権移転請求権の取得時に届出を行っていれば、その後その請求権を行使して所有権を取得する場合には、改めて届出を行う必要はありません。誤り。
23条の届出をせずに土地売買等の契約を締結した場合、罰則(6ヵ月以下の懲役または100万円以下の罰金) の対象となることはありますが、無届であっても契約自体の私法上の効力は 無効にはならず有効 です。「契約が無効になる」としている点が誤りです。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
1998年施行の法改正で事後届出制へ移行しました。出題当時の事前届出では、売主が分譲する合計面積が基準以上であれば届出が必要でした。現行法の事後届出では、買主が取得する面積を合算して基準以上になるかで届出の要否を判定します。選択肢 1は各期を同じ買主が取得するかが問題文にないため正誤が決まらず、問題の正解は不定になります。