令和3年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前II 問22
MTBFが でMTTRが であるサブシステムを二つ直列に結合したシステムがある。システム全体のおよそのMTBFとMTTRは,どの組合せになるか。ここで, は に比べて十分小さく,故障が同時に起きることはないものとする。

図の説明テキスト
| MTBF | MTTR | |
|---|---|---|
| ア | ||
| イ | ||
| ウ | ||
| エ |
解答・解説
正解: ウ. MTBF: ,MTTR:
この設問は、信頼性工学において直列に結合されたシステムのMTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修復時間)を求める問題です。
MTBF(平均故障間隔)の計算
サブシステム1つのMTBFが であることから、1つのサブシステムあたりの故障率 は で表されます。
システムは二つのサブシステムが直列に結合されているため、どちらか一方が故障するとシステム全体が停止します。このとき、システム全体の故障率は各サブシステムの故障率の和になります。
- システム全体の故障率
MTBFは故障率の逆数であるため、システム全体のMTBFは となります。直感的にも、同じ故障頻度を持つ機器を2つ使用すれば、全体として故障に遭遇する頻度が2倍になるため、故障から次の故障までの間隔は半分になると考えられます。
MTTR(平均修復時間)の計算
問題文の条件より、「 は に比べて十分小さく,故障が同時に起きることはない」とされています。
直列システムでは、どちらか一方のサブシステムが故障した時点でシステム全体が停止し、その故障したサブシステムを直ちに修理することになります。
2つのサブシステムが同時に故障することがないため、システムが停止した際に修復しなければならない対象は常に1つだけです。
したがって、システムが故障した際の修復にかかる時間(MTTR)は、1つのサブシステムを修理する時間である のままとなります。
これらをまとめると、システム全体のMTBFは 、MTTRは となります。
各選択肢の解説
- ア (MTBF: 、MTTR: ): MTBFが誤りです。サブシステムを直列に繋ぐとシステムが停止する要因が増えるため、システム全体のMTBFは元の のままではなく短くなります。
- イ (MTBF: 、MTTR: ): MTBFとMTTRの両方が誤りです。MTBFが短くなる点はアと同様です。MTTRについては、故障が同時に起きないため2つのサブシステムを連続して修理する状況は発生せず、修復時間が になることはありません。
- ウ (MTBF: 、MTTR: ): 正解です。
- エ (MTBF: 、MTTR: ): MTTRが誤りです。MTBFの計算は正しいですが、イと同様に修復時間が となることはありません。