令和元年度 管理業務主任者試験問題 問1

相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

解答・解説

正解: 2. 相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる。

正解は 2 です。

民法の規定における相続の承認及び放棄、ならびに代襲相続に関する問題です。限定承認は、相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保してする承認であり、相続人が数人あるときは、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができます(民法第923条)。

各選択肢の解説

  • 1:誤り
    相続の承認及び放棄は、一度行うと熟慮期間内であっても撤回することはできませんが、民法の総則および親族編の規定により取り消すことは認められています(民法第919条第1項、第2項)。したがって、未成年者が法定代理人の同意を得ずに相続の放棄をした場合、制限行為能力を理由としてその意思表示を取り消すことができます。

  • 2:正しい
    相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができます(民法第923条)。相続人の中に単純承認をした者や連絡が取れない者がいる場合、他の相続人だけで限定承認をすることはできません(ただし、相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされるため、その者を除いた全員で行います)。

  • 3:誤り
    相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければなりません(民法第915条第1項)。単に「相続の開始があった時(被相続人が死亡した時)」から起算するのではなく、被相続人の死亡の事実およびそれにより自分が相続人となったことを知った時から起算します。

  • 4:誤り
    代襲相続が認められる原因(代襲原因)は、被相続人の子が「相続の開始以前に死亡したとき」、または「欠格事由に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったとき」に限られます(民法第887条第2項)。相続の放棄をした者は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされるため(民法第939条)、相続の放棄は代襲原因にはならず、Bの子CがBを代襲することはありません。