令和6年度 管理業務主任者試験 問12

甲管理組合における以下の活動に関し、令和6年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。

(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)

活動

令和6年3月31日に、組合員から管理費等合計3,000,000円を徴収し、甲管理組合の普通預金口座に入金をした。入金の内訳は以下のとおりである。

(単位:円)

入金の内訳
図の説明テキスト

入金の内訳を示す一覧表。

区分・項目 内訳金額 小計・合計
① 令和6年2月以前分
管理費収入 60,000円
修繕積立金収入 30,000円 90,000円
② 令和6年3月分
管理費収入 120,000円
修繕積立金収入 60,000円 180,000円
③ 令和6年4月以降分
管理費収入 1,820,000円
修繕積立金収入 910,000円 2,730,000円
合 計 3,000,000円
選択肢1〜4の仕訳(単位:円)
図の説明テキスト

(単位:円)

選択肢1

(借 方) 金額 (貸 方) 金額
普通預金 3,000,000 管理費収入 2,000,000
修繕積立金収入 1,000,000

選択肢2

(借 方) 金額 (貸 方) 金額
普通預金 3,000,000 未収入金 90,000
管理費収入 1,940,000
修繕積立金収入 970,000

選択肢3

(借 方) 金額 (貸 方) 金額
普通預金 3,000,000 未収入金 90,000
管理費収入 120,000
修繕積立金収入 60,000
前受金 2,730,000

選択肢4

(借 方) 金額 (貸 方) 金額
普通預金 3,000,000 管理費収入 180,000
修繕積立金収入 90,000
前受金 2,730,000
解答・解説

正解: 3. | (借 方) | 金額 | (貸 方) | 金額 |
| :--- | ---: | :--- | ---: |
| 普通預金 | 3,000,000 | 未収入金 | 90,000 |
| | | 管理費収入 | 120,000 |
| | | 修繕積立金収入 | 60,000 |
| | | 前受金 | 2,730,000 |

正解の根拠

マンション管理組合の会計処理は発生主義の原則(収入および費用を、金銭の授受の時点ではなく、その原因となる事実が発生した時点の属する月または会計年度に計上する原則)によって行われます。本問では「毎月次において発生主義の原則によって処理されている」と定められているため、令和6年3月分の仕訳は以下のようになります。

1. 借方の処理

令和6年3月31日に、普通預金口座に合計 3,000,0003,000,000 円が入金されたため、資産の増加として借方に普通預金 3,000,0003,000,000 円を計上します。

2. 貸方の処理(入金の内訳ごと)

  • ① 令和6年2月以前分(合計 90,00090,000 円)
    毎月次において発生主義で処理されているため、2月以前分の管理費収入(60,00060,000 円)および修繕積立金収入(30,00030,000 円)は、それぞれの発生月にすでに収入として計上され、未入金分は資産である未収入金として処理されています。3月にこれが入金されたため、未収入金の減少として貸方に未収入金 90,00090,000 円を計上します。
  • ② 令和6年3月分(合計 180,000180,000 円)
    当月(3月)に発生した収入であるため、当月の収入として貸方に管理費収入 120,000120,000 円、修繕積立金収入 60,00060,000 円をそのまま計上します。
  • ③ 令和6年4月以降分(合計 2,730,0002,730,000 円)
    翌月(翌会計年度)以降に発生する分を前もって受け取ったものであるため、3月時点では収入とせず、負債の増加として貸方に前受金 2,730,0002,730,000 円(1,820,000+910,0001,820,000 + 910,000)を計上します。

以上をまとめると、正しい仕訳は選択肢3となります。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(誤り)
    ①〜③のすべての入金を当月の「管理費収入(60,000+120,000+1,820,000=2,000,00060,000 + 120,000 + 1,820,000 = 2,000,000 円)」および「修繕積立金収入(30,000+60,000+910,000=1,000,00030,000 + 60,000 + 910,000 = 1,000,000 円)」として計上しており、現金主義による処理となっているため不適切です。
  • 選択肢2(誤り)
    ①の2月以前分は正しく「未収入金 90,00090,000 円」として処理していますが、③の4月以降分を前受金とせず、②の3月分と合算して当月の「管理費収入(120,000+1,820,000=1,940,000120,000 + 1,820,000 = 1,940,000 円)」および「修繕積立金収入(60,000+910,000=970,00060,000 + 910,000 = 970,000 円)」に計上しているため不適切です。
  • 選択肢3(正しい)
    2月以前分を未収入金(90,00090,000 円)、3月分を管理費収入(120,000120,000 円)および修繕積立金収入(60,00060,000 円)、4月以降分を前受金(2,730,0002,730,000 円)として正しく処理しています。
  • 選択肢4(誤り)
    ③の4月以降分は正しく「前受金 2,730,0002,730,000 円」として処理していますが、①の2月以前分を未収入金の減少とせず、②の3月分と合算して当月の「管理費収入(60,000+120,000=180,00060,000 + 120,000 = 180,000 円)」および「修繕積立金収入(30,000+60,000=90,00030,000 + 60,000 = 90,000 円)」に計上しているため不適切です。