平成19年度宅地建物取引主任者資格試験 問13

Aが所有者として登記されている甲土地上に、Bが所有者として登記されている乙建物があり、CがAから甲土地を購入した場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。

解答・解説

正解: 4. BがAとの間で期間を定めずに甲土地の借地契約を締結している場合には、Cは、いつでも正当事由とともに解約を申し入れて、Bに対して建物を収去して土地を明け渡すよう請求できる。

本問は、民法および借地借家法における借地関係や不動産の対抗問題に関する理解を問う問題です。正解は 選択肢4 です。

正解の根拠

借地借家法における 借地権の存続期間 は、原則として 30年 と定められています(借地借家法第3条)。期間の定めのない借地契約を締結した場合であっても、存続期間は30年として扱われます。そのため、土地の貸主が民法の規定のようにいつでも正当事由とともに解約の申入れをすることができるわけではありません。

各選択肢の解説

  • 選択肢1(正しい)
    Bが長期間平穏かつ公然と甲土地を占有していた場合、取得時効(民法第162条)が成立する可能性があります。時効により所有権や地上権を取得した場合、一定の要件の下で新所有者Cに対して対抗できることがあり、建物の収去・明渡しを拒める場合があります。また、Cからの請求が 権利の濫用(民法第1条第3項)にあたると判断される特殊な事情がある場合も、Cは請求できません。

  • 選択肢2(正しい)
    AとBの間で結ばれていた契約が 使用貸借契約 である場合、借地借家法の適用はありません(同法は賃貸借と地上権を対象としています)。使用借権には第三者に対する対抗力がないため、新所有者であるCからの明渡請求に対してBは対抗することができず、Cは建物の収去と土地の明渡しを請求できます。

  • 選択肢3(正しい)
    借地権の存続期間が満了した場合であっても、借地借家法に基づく 法定更新(同法第5条)が成立する場合や、Bが 建物買取請求権(同法第13条)を行使した場合など、正当な理由に基づきCが建物の収去と土地の明渡しを直ちに請求できない場合があります。

  • 選択肢4(誤り・正解)
    前述の通り、借地借家法の規定によれば、借地権の存続期間は期間の定めがない場合でも原則として 30年 となります。したがって、Cが「いつでも正当事由とともに解約を申し入れて」明渡しを請求できるとする本肢の記述は誤りです。

Spineチーム