令和4年度 管理業務主任者試験問題 問41

次の記述のうち、マンションの建替え等の円滑化に関する法律によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、本問において「マンション」とは、同法第2条第1項第1号に規定するものとする。

解答・解説

正解: 2. 特定行政庁が行う除却の必要性に係る認定は、外壁等が剥(はく)離(り)し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれに対する安全性に係る基準に該当するのみでは行われない。

正解は 2 です。

本問は、「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」(マンション建替円滑化法)における除却の必要性に係る認定(要除却認定)、マンション敷地売却決議、および容積率の特例に関する知識を問う問題です。

特定行政庁が行う除却の必要性に係る認定(法第102条)は、耐震性不足などのほか、「外壁、外装材その他これらに類する建物の部分が剥離し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当するもの」についても対象となります。したがって、この基準に該当するのみであっても要除却認定は行われるため、選択肢2は不適切です。

各選択肢の解説

  • 1:適切
    マンションの管理者等(管理組合法人の場合はその理事、非法人の管理組合の場合は管理者または区分所有者集会で指定された区分所有者)は、特定行政庁に対し、当該マンションを除却する必要がある旨の認定(要除却認定)を申請することができます(法第102条第1項)。

  • 2:不適切(正解)
    特定行政庁は、申請に係るマンションが以下のいずれかに該当すると認めるときは、除却の必要性に係る認定をするものとされています(法第102条第2項)。

    1. 地震に対する安全性に係る建築基準法等の規定に準ずるものとして国土交通大臣が定める基準に適合していないもの(耐震性不足)
    2. 火災に対する安全性に係る建築基準法等の規定に準ずるものとして国土交通大臣が定める基準に適合していないもの
    3. 外壁、外装材その他これらに類する建物の部分が剥離し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当するもの
    4. 給水、排水その他の配管設備の損傷、腐食その他の劣化により著しく衛生上有害となるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当するもの
    5. バリアフリー基準(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律に規定する建築物移動等円滑化基準に準ずる基準)に適合していないもの

    このように、いずれか一つに該当すれば認定の対象となるため、「外壁等の剥離・落下の基準に該当するのみでは行われない」とする記述は誤りです。

  • 3:適切
    特定要除却認定(要除却認定の基準のうち、上記1〜3のいずれかに該当する旨の認定)を受けた場合において、特定要除却認定マンションに係る敷地利用権が数人で有する所有権または借地権であるときは、区分所有者集会において、区分所有者、議決権及び当該敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上の多数で、当該特定要除却認定マンション及びその敷地(借地権であるときはその借地権)を売却する旨の決議(マンション敷地売却決議)をすることができます(法第108条第1項)。

  • 4:適切
    その敷地面積が政令で定める規模以上であるマンションのうち、要除却認定マンションに係るマンションの建替えにより新たに建築されるマンションで、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、その建ぺい率、容積率及び各部分の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したものについては、立地や周辺の状況等に応じて容積率の特例(緩和)が認められます(法第105条第1項)。