平成28年度 管理業務主任者試験 問29

専用使用部分の損傷等に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。

解答・解説

正解: 4. 専有部分の賃借人の不注意により損傷した玄関扉の補修については、賃貸人である区分所有者はその責任と負担を負わない。

正解は 4 です。

出題時点の標準管理規約(平成28年3月改正版)第21条(敷地及び共用部分等の管理)、第22条(窓ガラス等の改良)と同コメントに関する問題です。窓枠、窓ガラス、玄関扉(錠及び内部塗装部分を除く)などの開口部は共用部分で(第7条第2項第二号・第三号、第22条関係コメント①)、各住戸の区分所有者が専用使用権を持つバルコニー等にあたります(第14条、別表第4)。バルコニー等の保存行為のうち通常の使用に伴うものは、専用使用権を有する者がその責任と負担で行い(第21条第1項ただし書)、計画修繕等は管理組合が行います(第21条関係コメント③)。

各選択肢の解説

  • 1:適切
    窓ガラスが割れた時の入れ替えは「通常の使用に伴う」保存行為の例で(第21条関係コメント④)、区分所有者の不注意による損傷の補修は区分所有者がその責任と負担で行います。防犯・防音等のため強度の高いガラスに取り換えることは開口部の改良工事にあたり、管理組合が速やかに実施できない場合には、区分所有者があらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けることにより、その責任と負担で実施できます(第22条第2項)。承認・不承認の判断は理事会の決議によります(第22条関係コメント④、第54条第1項第五号)。

  • 2:適切
    網戸がある場合は、窓枠・窓ガラスと同じく専有部分に含まれないものとして規定し(第7条関係コメント④)、開口部として扱います。通常の使用に伴い損傷した網戸の補修は「通常の使用に伴う」保存行為として、専用使用権を有する区分所有者がその責任と負担で行います(第21条第1項ただし書)。

  • 3:適切
    バルコニー等の破損が第三者による犯罪行為等によることが明らかな場合の保存行為は、通常の使用に伴わないものであるため、管理組合がその責任と負担で行います(第21条関係コメント⑥)。

  • 4:不適切(正解)
    同じ第21条関係コメント⑥のただし書は、同居人や賃借人等による破損は「通常の使用に伴う」ものとして、当該バルコニー等の専用使用権を有する者(賃貸人である区分所有者)がその責任と負担で保存行為を行うとしています。区分所有者が責任と負担を負わないとする本肢は不適切です。