平成30年度 管理業務主任者試験問題 問35

マンションにおける平穏な居住環境の維持を目的として、暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)への専有部分の貸与を禁止する場合等における次の記述のうち、区分所有法の規定、標準管理規約及び判例によれば、最も不適切なものはどれか。

解答・解説

正解: 2. 組合員が、その専有部分を賃貸する場合、契約の相手方が暴力団員であることが判明したときには、管理組合は、相当の期間を定めた催告後、区分所有者に代理して解約権を行使することができることを、当該賃貸借契約に定めなければならない。

正解は 2 です。

本問は、マンションの専有部分の暴力団員への貸与禁止等に関する区分所有法、標準管理規約および判例の規定についての理解を問うものです。

標準管理規約第19条の2第1項第3号では、組合員が専有部分を貸与する場合において、契約の相手方が暴力団員であることが判明したときは、管理組合が区分所有者に代理して解約権を行使できる旨を賃貸借契約に定めることとしています。この解約は、同項第2号により「何らの催告を要せず」行うことができるものとされており、「相当の期間を定めた催告後」としている選択肢2は不適切です。

各選択肢の解説

  • 1:適切
    標準管理規約第19条の2第1項第1号により、組合員がその専有部分を貸与する場合には、契約の相手方が暴力団員でないことおよび契約後に暴力団員にならないことを確約することを、賃貸借契約に定めなければなりません。

  • 2:不適切(正解)
    標準管理規約第19条の2第1項第2号・第3号により、契約の相手方が暴力団員であることが判明した場合には、何らの催告を要せず賃貸借契約を解約でき、区分所有者が解約権を行使しないときは、管理組合が区分所有者に代理して解約権を行使することができる旨を賃貸借契約に定めなければなりません。「相当の期間を定めた催告後」とする点が誤りです。

  • 3:適切
    区分所有法第60条(占有者に対する引渡し請求)および判例によれば、暴力団組長に専有部分を賃貸し、組事務所として使用させたり常時暴力団員が出入りするなどして居住者の日常生活に著しい障害を与えている場合、共同の利益に反する行為(区分所有法第6条第1項・第3項)に該当します。他の方法によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、管理者または集会において指定された区分所有者は、集会の決議(特別決議)に基づき、事前に当該占有者に弁明の機会を与えた上で、訴えをもって契約の解除および専有部分の引渡しを請求することができます。

  • 4:適切
    標準管理規約第36条の2第3号により、「暴力団員等(暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。)」は、役員の欠格条項に該当するため、管理組合の役員となることができません。