平成28年度 管理業務主任者試験 問42

次の文章は、消費者契約法第1条(目的)の規定であるが、文中の( ア )~( エ )に入る語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

この法律は、消費者と事業者との間の( ア )並びに交渉力の格差にかんがみ、事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合について契約の申込み又はその承諾の意思表示を取り消すことができることとするとともに、事業者の( イ )を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とするほか、消費者の被害の発生又は拡大を防止するため( ウ )が事業者等に対し( エ )をすることができることとすることにより、消費者の利益の擁護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

解答・解説

正解: 1. (ア)情報の質及び量 (イ)損害賠償の責任 (ウ)適格消費者団体 (エ)差止請求

正解は 1 です。

本問は、消費者契約法第1条(目的) の条文に関する空欄補充問題です。
消費者契約法第1条は以下のように規定されています。

この法律は、消費者と事業者との間の(ア:情報の質及び量)並びに交渉力の格差にかんがみ、事業者の一定の行為により消費者が誤認し、又は困惑した場合について契約の申込み又はその承諾の意思表示を取り消すことができることとするとともに、事業者の(イ:損害賠償の責任)を免除する条項その他の消費者の利益を不当に害することとなる条項の全部又は一部を無効とするほか、消費者の被害の発生又は拡大を防止するため(ウ:適格消費者団体)が事業者等に対し(エ:差止請求)をすることができることとすることにより、消費者の利益の擁護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

各空欄のポイント

  • (ア)情報の質及び量
    消費者と事業者の間には、商品や契約に関する「情報の質及び量」および「交渉力」の格差が存在することが、消費者契約法制定の背景・前提となっています。
  • (イ)損害賠償の責任
    消費者契約法では、事業者の債務不履行や不法行為による「損害賠償の責任」を免除する条項など、消費者の利益を不当に害する条項を無効としています(同法第8条など)。
  • (ウ)適格消費者団体 /(エ)差止請求
    平成18年(2006年)の法改正により導入された「消費者団体訴訟制度」に関する記述です。内閣総理大臣の認定を受けた「適格消費者団体」が、不当な勧誘行為や不当条項の使用を行う事業者等に対し、行為の停止や予防を求める「差止請求」を行うことができます(同法第12条など)。

各選択肢の解説

  • 1:正しい
    すべての空欄に正しい語句が入っています。
  • 2:誤り
    (ア)「取引形態の多様化及び複雑化」、(イ)「取引条件の説明」、(ウ)「地方公共団体」、(エ)「立入調査」はいずれも第1条の条文には該当しません。
  • 3:誤り
    (ウ)「適格消費者団体」は正しいですが、(ア)「取引形態の多様化及び複雑化」、(イ)「取引条件の説明」、(エ)「損害賠償請求」が誤りです。消費者契約法において適格消費者団体が行えるのは「差止請求」です。
  • 4:誤り
    (ア)「情報の質及び量」と(イ)「損害賠償の責任」は正しいですが、(ウ)「地方公共団体」と(エ)「是正指導」が誤りです。