令和2年度 管理業務主任者試験 問45
民法・その他の法令宅地建物取引業法
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBを買主として、マンションの住戸の売買を行う場合に、宅地建物取引業法によれば、同法第35条の規定に基づく重要事項の説明等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説
正解: 3. Aは、Bに対して、当該マンションの計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その規約の内容について説明すれば足りる。
正解は 3 です。
本問は、宅地建物取引業法第35条に基づく重要事項の説明(マンション=区分所有建物の売買)に関する問題です。誤っている記述を選ぶため、選択肢3が正解となります。
区分所有建物の売買において、計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定め(またはその案)があるときは、その内容だけでなく、既に積み立てられている額についても説明しなければなりません(宅地建物取引業法第35条第1項第6号、同法施行規則第16条の2第6号)。したがって、「規約の内容について説明すれば足りる」とする選択肢3は誤りです。
各選択肢の解説
1:正しい
損害賠償額の予定又は違約金に関する事項は、売買・交換・貸借のすべてにおいて重要事項の説明対象となります(法第35条第1項第9号)。2:正しい
既存の建物(中古マンションなど)の売買・交換・貸借においては、建物状況調査(出題当時は、実施後1年を経過していないものに限る)を実施しているかどうか、および実施している場合はその結果の概要を説明しなければなりません(法第35条第1項第6号の2イ、施行規則第16条の2の2)。3:誤り
計画修繕積立金等に関する規約の定め(案を含む)があるときは、その規約の内容に加えて、既に積み立てられている額についても説明義務があります(施行規則第16条の2第6号)。規約の内容の説明だけでは足りません。4:正しい
重要事項の説明と、重要事項説明書(35条書面)への記名押印は宅地建物取引士が行わなければなりませんが、専任の宅地建物取引士である必要はありません(出題当時の法第35条第1項・第5項)。
現行法での扱い(2026年4月1日時点)
2022年5月18日施行の改正により、35条書面への宅地建物取引士の押印は不要となり、記名のみで足りるようになりました(第35条第5項)。また、2024年4月1日施行の施行規則改正により、建物状況調査の期間は、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の共同住宅等については2年となりました(施行規則第16条の2の2)。いずれも各選択肢の正誤には影響せず、正解は3のままです。