令和4年度 管理業務主任者試験問題 問38

団地関係に関する次の図についての各記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。

解答・解説

正解: 3. (図内テキスト:甲地、丙地、乙地、A マンション、通路、B マンション、公道、公道、C マンション)
Aの建物所有者とBの建物所有者が通路を共有している場合でも、規約で定めれば、甲地と乙地と丙地を団地共用部分とするAとBとCの団地関係が成立する。

正解は 3 です。

本問は、区分所有法第65条に規定する団地関係の成立要件および第67条の団地共用部分に関する問題です。

団地関係は、一団地内に数棟の建物があって、その団地内の土地または附属施設(これらに関する権利を含む)がそれらの建物の所有者(専有部分のある建物にあっては、区分所有者)の共有に属する場合に成立します(区分所有法第65条)。この要件を満たさない建物所有者との間では、規約で定めたとしても団地関係は成立しません。また、土地を団地共用部分とすることはできません(区分所有法第67条第1項)。

各選択肢の解説

  • 1:適切
    一団地内の数棟の建物には、区分所有建物(マンション)だけでなく戸建建物(非区分所有建物)も含まれます。A(戸建建物)、B(マンション)、C(マンション)の建物所有者が一団地内の甲地を共有している場合、甲地を目的とするA・B・Cの団地関係が成立します(区分所有法第65条)。

  • 2:適切
    一団地内の複数の土地や附属施設について、共有者の範囲が異なる場合、それぞれの共有物ごとに別個の団地関係が重畳的に成立します。本肢では、D(附属建物)と通路をA・B・Cの建物所有者が共有しているため、これらを目的とするA・B・Cの団地関係が成立し、同時に敷地駐車場をA・Bの建物所有者が共有しているため、敷地駐車場を目的とするA・Bの団地関係も重畳的に成立します。

  • 3:不適切(正解)
    この記述には以下の2点の誤りがあります。

    1. 団地関係の成立要件:団地関係が成立するためには、団地内の土地または附属施設が建物所有者の共有に属している必要があります(区分所有法第65条)。通路を共有しているのはAとBの建物所有者のみであり、Cの建物所有者は共有していないため、規約で定めたとしてもCを含めた団地関係は成立しません。
    2. 団地共用部分の対象:規約によって団地共用部分とすることができるのは、「一団地内の附属施設たる建物(第一条に規定する建物の部分を含む。)」に限られます(区分所有法第67条第1項)。土地(甲地・乙地・丙地)を団地共用部分とすることはできません。
  • 4:適切
    選択肢2と同様に、共有者の範囲が異なる複数の対象物がある場合には、それぞれの対象物ごとに団地関係が重畳的に成立します。A・B・Cの建物所有者が共有する通路を目的としたA・B・Cの団地関係と、B・Cの建物所有者が共有する乙地を目的としたB・Cの団地関係が、それぞれ重畳的に成立します。