令和7年度 管理業務主任者試験 問35

専有部分の修繕等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。

  • ア 共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない修繕等を行う場合には、工事業者の出入りがあるとしても、あらかじめ、その旨を理事長に届け出る必要はない。
  • イ 理事長又はその指定を受けた者は、修繕等の承認又は不承認の判断に必要な範囲内において、修繕等の箇所に立ち入り、必要な調査を行うことができる。この場合において、当該区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
  • ウ 修繕等のうち、フローリング工事の場合には、専門家への確認が必要であり、その調査等に特別な費用がかかる場合には、当該区分所有者に負担させることができる。
  • エ 理事長の承認を受けた修繕等の工事の場合、その工事後に、当該工事により共用部分又は他の専有部分に影響が生じたときは、当該区分所有者と管理組合が共同して責任を負う。
解答・解説

正解: 2. 二つ

標準管理規約(単棟型)第17条(専有部分の修繕等)および同条関係コメントに基づき、各記述の正誤を判断します。不適切なものは ア と エ の 二つ であるため、正解は 2 です。

各記述の解説

  • ア:不適切
    標準管理規約第17条第7項は、区分所有者は、第1項の承認を要しない修繕等のうち、工事業者の立入り、工事の資機材の搬入、工事の騒音、振動、臭気等工事の実施中における共用部分又は他の専有部分への影響について管理組合が事前に把握する必要があるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長にその旨を届け出なければならないと定めています(同条関係コメント⑫)。共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない修繕等であっても、工事業者の出入りがあるものは届出が必要であり、「届け出る必要はない」とする記述は不適切です。

  • イ:適切
    標準管理規約第17条第5項は、理事長又はその指定を受けた者は、本条の施行に必要な範囲内において、修繕等の箇所に立ち入り、必要な調査を行うことができ、この場合において、区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならないと定めています。記述の「修繕等の承認又は不承認の判断に必要な範囲内」は、この本条の施行に必要な範囲に含まれます。

  • ウ:適切
    標準管理規約第17条関係コメント⑤は、承認を行うに当たって専門家の協力を得ることを考慮するとし、特にフローリング工事の場合には、専門家への確認が必要であるとしています。また、同コメント⑥は、承認の判断に際して、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請者に負担させることが適当であるとしています。

  • エ:不適切
    標準管理規約第17条第6項は、第1項の承認を受けた修繕等の工事後に、当該工事により共用部分又は他の専有部分に影響が生じた場合は、当該工事を発注した区分所有者の責任と負担により必要な措置をとらなければならないと定めています。同条関係コメント⑪は、第1項の承認が、工事の結果生じた事後的な影響について工事を発注した区分所有者の責任や負担を免責するものではないことを確認的に定める趣旨であるとしています。「管理組合が共同して責任を負う」とする記述は不適切です。

各選択肢の解説

  • 1(一つ):不適切なものはアとエの二つであるため、誤りです。
  • 2(二つ):アとエの二つが不適切であるため、正解です。
  • 3(三つ):不適切なものは二つであるため、誤りです。
  • 4(四つ):不適切なものは二つであるため、誤りです。