宅建 宅地建物取引士証 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

宅建試験に合格し、都道府県知事に「資格登録」をしただけでは、まだ宅建業法上の重要事項説明などを行うことはできません。知事から「宅地建物取引士証(取引士証)」の交付を受けて、初めて「宅地建物取引士」として業務を行うことができます。

本分野では、この取引士証(免許証のようなカード)の交付を受けるための手続き、更新、そして実務における取り扱いルールについて学びます。

2. 学習のポイント

1. 取引士証の交付と法定講習
取引士証の交付を受けるには、原則として、知事が指定する講習(法定講習)を、交付の申請前6ヶ月以内に受講しなければなりません。
ただし、試験合格から1年以内に交付申請をする場合は、この法定講習の受講が「免除」されます(試験勉強で最新の知識を持っているため)。

2. 取引士証の有効期間と更新
取引士証の有効期間は5年です。更新する場合も、やはり申請前6ヶ月以内に法定講習を受講する必要があります。更新申請を忘れて有効期間が切れてしまっても、「資格登録」自体が消えるわけではなく、単に取引士としての業務ができなくなるだけです(再度法定講習を受ければ、新しい取引士証を交付してもらえます)。

3. 取引士証の提示義務
取引士は、業務を行う上で取引士証を提示する義務があります。

  • 重要事項説明を行うとき:相手方からの請求がなくても、必ず提示しなければなりません(超重要)。
  • 取引関係者から請求があったとき:重要事項説明の場面以外でも、請求されれば提示義務があります。

3. 実際の出題のされ方

宅建試験では、例年「資格登録」や「専任の宅地建物取引士」のテーマと絡めて1問出題されます。

「取引士証の提示」に関する問題は毎年のように出題されます。「宅地建物取引士は、重要事項説明を行う際、相手方から請求がなければ取引士証を提示しなくてもよい」(正解:誤り。請求の有無にかかわらず提示義務がある)といった基本的なルールを問うものが大半です。

また、「登録の移転」に伴う取引士証の扱いも頻出です。登録の移転をした場合、以前の取引士証は無効となるため返納し、移転先の知事から新たな取引士証の交付を受けます。この際、新しい取引士証の有効期間は、「従前の取引士証の有効期間の残存期間」となります(新たに5年になるわけではありません)。

4. 間違えやすいところ

従業者証明書との違い
宅建業者の従業員が携帯する「従業者証明書」と、取引士が携帯する「取引士証」は別物です。取引士は両方を携帯する必要があります。重要事項説明の際に「従業者証明書を提示したので、取引士証は提示しなかった」というのは宅建業法違反になります。

取引士証の提示方法
重要事項説明をオンライン(IT重説)で行う場合でも、画面越しに取引士証を視認できるように提示しなければなりません。また、提示する取引士証は「原本」でなければならず、コピーの提示は認められません。

氏名や住所の変更と取引士証の書換え
結婚して氏名が変わったり、住所が変わったりした場合、まず知事に「変更の登録」を申請します。それと併せて、手元の取引士証の記載内容も書き換えてもらうため、「取引士証の書換え交付申請」を行う必要があります。

宅地建物取引士証の理解度チェック

宅地建物取引士証の過去問一覧

宅地建物取引士のほかの論点

資格登録・変更・登録の移転44問 専任の宅地建物取引士の設置16問