IPA SMS の要求事項・評価・改善 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

サービスを提供する組織が、方針と目的を決め、人を育て、決めたとおりに動いているかを自分で確かめ、ずれを直していく仕組みそのものを学ぶ分野です。その要求事項を定めた規格がJIS Q 20000-1で、計画、支援、評価、改善の箇条ごとに、組織がしなければならないことを書いています。

2. 実際の出題のされ方

サービスを継続的に改善して管理する活動の名称や、ITILについて適切な記述を選ぶ問題が出題されています。この二つの問いが出たのは、ITパスポートです。

継続的改善の説明と評価基準、是正処置の説明、改善の目標を決めるときに成功に欠かせない要因を特定したものの呼び名を問う形が、応用情報技術者の午前で出ました。情報処理安全確保支援士の午前IIでも、規格における継続的改善の定義を選ぶ問題や、要求事項への適合状況を確認する活動を選ぶ問題が出題されています。

ITサービスマネージャの午前IIでは、JIS Q 20000-1:2020の条文に沿って、計画・支援・評価の各段階の要求事項が細かく問われます。力量に関する要求事項、リスク及び機会を決める目的、サービスの有効性を照らし合わせる対象を選ぶ問題があります。内部監査とマネジメントレビューの要求事項、プロセス改善でのベンチマーキングの説明を選ぶ問題も出ています。

規格が何を規定しているかという、JIS Q 20000-1:2020そのものを問う問題は、プロジェクトマネージャとシステム監査技術者の午前IIに、同じ問題として出ています。

3. 学習のポイント

内部監査は、決めた間隔で仕組みが決まりどおりに動いているかを確かめる活動で、マネジメントレビューは経営層が仕組み全体の向きを見直す活動です。

是正処置は見つかった不適合を起点にその原因を断つ処置で、継続的改善は不適合がなくても成果を良くしていく活動です。

4. 間違えやすいところ

JIS Q 20000-1:2020が規定しているものを選ぶ問題では、組織の形や大きさ、提供するサービスの種類ごとに分けた要求事項とする誤答肢がありました。組織の事情に合わせて当てはめ方を決めるのは、規格を使う組織の側です。

継続的改善に関する問題では、提供するサービスだけを改善の対象とし、SMS自体は改善の対象にしないとする誤答肢がありました。改善の対象からSMSを外すと、サービスを生み出す仕組みの側の弱さが手付かずのまま残ります。

内部監査の要求事項を選ぶ問題では、監査員を、監査される側の業務の担い手から選んでよいとする誤答肢がありました。監査を受ける業務の担当者を監査員にすると、自分の仕事を自分で評価することになり、監査の客観性が保てません。

プロセス改善におけるベンチマーキングを問う問題では、強み・弱み・機会・脅威の観点から現状を分析するとする誤答肢がありました。これは、強み・弱み・機会・脅威で現状を分けるSWOT分析の説明です。

SMS の要求事項・評価・改善の理解度チェック

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