宅建 都市計画法 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

都市計画法は、「計画的な街づくり」を行うための法律です。日本の国土すべてを同じルールで管理するのではなく、人がたくさん住む場所、自然を残す場所、将来的に開発していく場所などを色分けし、それぞれのエリアにふさわしいルール(都市計画)を定めます。

本分野では、どのようなエリアが指定され(区域区分、地域地区など)、そこでどのような街づくりが行われるのか、その計画は誰がどのように決めるのか(都市計画の決定手続き)を学びます。(なお、「開発許可制度」も都市計画法の一部ですが、宅建試験では独立した大きなテーマとして扱われるため、別分野「開発許可制度」で学習します)。

2. 学習のポイント

まずは、街づくりのキャンバスとなる区域の分類を正確に覚えます。

  • 都市計画区域:一体の都市として総合的に整備・開発・保全する必要がある区域。
  • 区域区分(線引き):都市計画区域の中を、さらに「すでに市街地を形成している、または優先的に市街化を図る区域(市街化区域)」と「市街化を抑制すべき区域(市街化調整区域)」に分けること。
  • 準都市計画区域:都市計画区域外だけれど、そのまま放置すると乱開発が進んでしまうため、あらかじめ用途地域などのルールを定めておく区域。

次に、そのキャンバスの上に塗られる色(地域地区)の種類を押さえます。代表的なものが13種類の「用途地域」ですが、他にも特別用途地区、高度地区・高度利用地区、防火地域・準防火地域などがあります。それぞれが「どこに指定できるか(市街化区域のみか、用途地域外でも可能か等)」をマトリックスで覚える必要があります。

3. 実際の出題のされ方

宅建試験では、開発許可制度を除いた都市計画法全体から1問出題されるのが通常です。

出題頻度が高いのは、「地区計画」と「都市計画の決定手続き」です。
地区計画については、「どこに定められるか」「どのような内容を定めるか」「地区計画区域内で建築等を行う場合の事前の届出(市町村長へ、行為着手の30日前まで)」が問われます。

都市計画の決定手続きについては、都市計画を定めるのは原則として都道府県または市町村ですが、その手続きにおいて「公聴会の開催」「案の縦覧」「都市計画審議会の議を経て決定」といったプロセスが正しく踏まれているかを問う正誤問題がよく出ます。

4. 間違えやすいところ

高度地区と高度利用地区の違い
名前は似ていますが、中身は全く異なります。

  • 高度地区:建築物の高さの最高限度または最低限度を定める地区(高さのルール)。
  • 高度利用地区:市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、容積率の最高・最低限度、建蔽率の最高限度などを定める地区(ボリュームのルール)。

用途地域の指定義務
市街化区域には、用途地域を「少なくとも定めるものとする(必ず定める)」とされています。一方、市街化調整区域には、原則として用途地域は「定めないものとする」とされています。ただし、絶対に定めてはいけないわけではありません。

都市計画事業の制限
都市計画施設の区域や市街地開発事業の施行区域内で建築物の建築等を行う場合、都道府県知事等の許可が必要です(都市計画法53条許可)。さらに事業の認可・承認の告示があった後(事業段階)は、許可のハードルがより厳しくなり、建築物の建築だけでなく、工作物の建設や5tを超える物件の設置なども許可制になります(都市計画法65条許可)。この段階の違いによる制限の違いに注意しましょう。

都市計画法の理解度チェック

都市計画法の過去問一覧

法令上の制限のほかの分野

開発許可制度57問 建築基準法107問 国土利用計画法39問 農地法40問 土地区画整理法40問 盛土規制法35問 その他の法令制限15問