宅建 抵当権・担保物権 — 頻出論点と過去問

頻出論点

1. この分野は何か

お金を借りる際、万が一返せなくなった時のための担保として、自分の土地や建物を差し出すことを「抵当権の設定」といいます。本分野では、抵当権の効力が及ぶ範囲、抵当権を実行(競売)した時のルール、抵当不動産が火事になった場合の保険金への権利(物上代位)、および反復継続した取引に使う「根抵当権」について学びます。

2. 学習のポイント

  • 抵当権の性質:抵当権は、目的物を債務者(お金を借りた人)にそのまま使わせながら、いざという時には優先して弁済を受ける権利です(占有を移さない)。
  • 物上代位:抵当権を設定した建物が火事で焼失した場合、抵当権者は、所有者が受け取るはずの火災保険金などを差し押さえて回収することができます。ただし、所有者にお金が「払い渡される前」に差し押さえる必要があります。
  • 法定地上権:土地と建物が同じ人の所有である状態で、その一方または双方に抵当権が設定され、その後の競売によって土地と建物の所有者がバラバラになった場合、建物を存続させるために自動的に土地を利用する権利(法定地上権)が発生します。
  • 根抵当権との違い:普通の抵当権は「この特定の1000万円の借金」を担保しますが、根抵当権は「極度額(上限額)2000万円の範囲内で、何度も借りたり返したりする借金全体」を担保します。

3. 実際の出題のされ方

宅建試験の権利関係において、抵当権はほぼ毎年2問出題される超重要分野です。抵当権と賃借権の優劣(抵当権設定後に借りた人は競売で追い出されるか?等)や、法定地上権の成否を問う事例問題が定番です。

また、「抵当権が消滅する事由(債務の消滅、時効など)」や、第三取得者(抵当権付きの不動産を買った人)を保護するための「代価弁済」「抵当権消滅請求」のルールもしばしば問われます。

4. 間違えやすいところ

抵当権と賃借権の優劣
抵当権が設定されている建物を借りた人(賃借人)は、抵当権が実行されて競売されると、原則として建物を明け渡さなければなりません(抵当権者の勝ち)。ただし、いきなり追い出されるのは酷なので「買受人の買受けの時から6ヶ月間」は明け渡しが猶予されます。

物上代位の差押えのタイミング
物上代位による差押えは、必ず「払渡しまたは引渡しの前」に行う必要があります。すでに債務者の銀行口座に保険金が振り込まれてしまった後では、他の財産と混ざってしまうため物上代位はできなくなります。

根抵当権の元本確定前と確定後
根抵当権は「元本確定(どの借金を担保するかが固定されること)」の前後で性質が大きく変わります。元本確定前は、債権の範囲や債務者を変更することができますが、元本確定後は普通の抵当権と同じように特定の借金のみを担保するものになります。

抵当権・担保物権の理解度チェック

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